空軍上等兵とは? わかりやすく解説

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上等兵

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/24 15:53 UTC 版)

上等兵(じょうとうへい)は、軍隊の階級の一つで、に区分され、伍長または兵長の下、一等兵の上に位置する。


注釈

  1. ^ 1877年(明治10年)1月に歩兵・騎兵の両兵へ上等卒を置く[4]1883年(明治16年)2月20日に砲兵上等卒を設け[5]、同年5月10日の陸軍歩騎砲兵隊上等卒撰挙及教育仮規則によると、上等卒は歩騎砲三兵隊に在って分隊長・鍬兵長及び照準手等の職務を務めるものとしていた[6]
  2. ^ 1885年(明治18年)5月20日達乙第65号により同年7月より上等卒の名称を上等兵に換える[7]。 また、1885年(明治18年)5月29日陸軍省達乙第69号達により工兵・輜重兵に上等兵を置き[8]。 1885年(明治18年)9月18日陸軍省達乙第128号達により陸軍軍楽隊に楽手補を置き上等兵相当とした[9]
  3. ^ 定員は固定されたものではなく、下士官に欠員ができた時に伍長勤務を優秀な上等兵に命じたから、年度により各部隊に於ける伍長勤務の数は変動した。
  4. ^ 下士制度を改正し1年服役の短期下士と長期下士を設けたことから、短期下士に伍長の官名を用いて平時は軍曹に進級させないことにして、長期下士は初任は伍長として軍曹に進級させることにした。また火工下士は廃止して砲兵長期下士の分課とした[13]
  5. ^ 上位にObergefreiter。WW2までは兵分隊長制度があり下士官が不足する場合には適宜分隊長を勤めた。戦後はOR4〜OR2に位置づけられている。OR4(Oberstabsgefreiter、Hauptstasgefreiter)は国により下士官に区分されるがドイツでは全てenlisted (兵)の身分である。詳細はen:Gefreiter
  6. ^ 司令部勤務をしていたことから敬意を込めて伍長勤務上等兵と紹介された。日本の伍長勤務上等兵と異なり下士官勤務を行ったわけではない。正しくは司令部勤務(伝令)の上等兵であった。
  7. ^ 旧日本軍において、飯を盛る器(飯盒のふた部分)のことをメンコと呼んでいた。「軍隊用語で飯盒のことを“メンコ”というが、語源はなにか?」(昭和女子大学図書館 ) - レファレンス協同データベース
  8. ^ 昭和7年7月の「下士官の優遇及志願の心得」には下士官適任証とある[17]
  9. ^ 作家村上兵衛が士官候補生として近衛歩兵第1連隊に隊付をした最初の晩の日夕点呼後に、村上が所属することとなった内務班の古兵たちが初年兵たちに説教をし、私的制裁を加え始めたが、士官候補生たちはこの「リンチ」を止めるに止めることができずにいた。村上は後年、著書『桜と剣』の中で「二年兵のなかの兵長も、説教側に加わっているとすると、この“上級者”を止める権限が、自分にあるかどうかは疑わしかった」と述懐している。
  10. ^ 受験資格は海軍兵となって1年以上(志願兵は海兵団卒業後、別途に受験機会があった)。従って一等兵(旧三等兵)の後半から受験資格ができた。合格し入校すると徴兵であっても志願兵に変更となり、同時に兵役期間は5年(徴兵は3年)に変更となった。兵長(旧一等兵)を1年勤務すると下士官任用試験の受験資格を得たが学校を終了していればほぼ合格することができた。合格すると最も近い進級日に二等兵曹(旧三等兵曹)に任官した。志願兵で学校を終了したが下士官任用試験を受けないものは除隊時に二等兵曹(旧三等兵曹)に任官して予備役となった。
  11. ^ 正式には陸海軍とも入営という。ほとんどの兵が海兵団に入って最初の教育を受けたため、俗に海軍に入ることを入団といった
  12. ^ 3年経過する毎に付与される山形の善行章で識別できた。

出典

  1. ^ 国立国会図書館 (2007年1月). “ヨミガナ辞書” (PDF). 日本法令索引〔明治前期編〕. ヨミガナ辞書. 国立国会図書館. p. 156. 2023年4月8日閲覧。
  2. ^ 「陸軍武官表・四条」国立公文書館、請求番号:太00424100、件名番号:015、太政類典・第二編・明治四年~明治十年・第二百二巻・兵制一・武官職制一(第10画像目から第12画像目まで)
  3. ^ 「陸軍武官官等表改正・二条」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15110464100、公文類聚・第七編・明治十六年・第十五巻・兵制一・兵制総・陸海軍官制一(国立公文書館)(第5画像目から第7画像目まで)
  4. ^ 「後備軍兵卒等級」国立公文書館、請求番号:太00650100、件名番号:022、太政類典・第三編・明治十一年~明治十二年・第四十六巻・兵制・武官職制一
  5. ^ 「陸軍武官表中卒ノ区画中ニ追加」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15110464600、公文類聚・第七編・明治十六年・第十五巻・兵制一・兵制総・陸海軍官制一(国立公文書館)
  6. ^ 「陸軍歩騎砲兵隊上等卒撰挙及教育仮規則ヲ定ム・二条」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15110469700、公文類聚・第七編・明治十六年・第十六巻・兵制二・陸海軍官制二(国立公文書館)(第3画像目)
  7. ^ 「歩騎砲兵上等卒の儀上等兵と換称」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C08070091400、明治18年 陸軍省達書 上 第3号(防衛省防衛研究所)
  8. ^ 「工兵輜重兵に上等兵を被置」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C08070091800、明治18年 陸軍省達書 上 第3号(防衛省防衛研究所)
  9. ^ 内閣官報局 編「達乙第128号 陸軍軍楽隊ニ楽手補ヲ置キ上等兵相当ト定ム」『法令全書』 明治18年 下巻、内閣官報局、東京、1912年、913頁。 
  10. ^ 「昭和十二年勅令第十二号陸軍武官官等表ノ件〇昭和六年勅令第二百七十一号陸軍兵等級表ニ関スル件ヲ改正ス」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A02030204100、公文類聚・第六十四編・昭和十五年・第六十二巻・官職六十・官制六十・官等俸給及給与(外務省~旅費)(国立公文書館)(第10画像目から第13画像目まで)
  11. ^ a b 「陸軍補充条例中ヲ改正ス」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15113462200、公文類聚・第二十七編・明治三十六年・第七巻・官職六・任免(内務省~雑載)(国立公文書館)(第1画像目から第2画像目まで、第38画像目から第40画像目まで、第51画像目から第52画像目まで、第54画像目)
  12. ^ 「伍長勤務上等兵の待遇方等の件」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C07071955200、明治37年 「肆大日記 1月」(防衛省防衛研究所)
  13. ^ 「陸軍武官官等表〇文武判任官等級表中ヲ改正ス」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15113268700、公文類聚・第二十三編・明治三十二年・第十三巻・官職六・官制六・官等俸給及給与一(内閣~陸軍省一)(国立公文書館)(第11画像目から第12画像目)
  14. ^ a b 「陸軍補充条例中ヲ改正ス」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15113273400、公文類聚・第二十三編・明治三十二年・第十六巻・官職九・任免二(陸軍省~雑載)(国立公文書館)(第25画像目から第28画像目まで、第67画像目から第70画像目まで、第83画像目から第84画像目まで)
  15. ^ 「現役満期トナルヘキ各兵上等兵及徴兵一等看護卒中優秀ノ者ニハ下士適任証書ヲ付与ス」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15111329500、公文類聚・第十一編・明治二十年・第十四巻・兵制門四・徴兵(国立公文書館)
  16. ^ 「陸軍武官官等表中ヲ改正シ○陸軍兵等級表ニ関スル件○陸軍兵ノ名称改正ニ関スル件ヲ定ム」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A14100261700、公文類聚・第五十五編・昭和六年・第十巻・官職八・官等俸給及給与附旅費(外務省~府庁県)(国立公文書館)(第6画像目)
  17. ^ 「附録2 下士官の優遇及志願の心得」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C14111127500、輜重兵第5大隊史 昭和7年7月(防衛省防衛研究所)
  18. ^ 「士官適任証書附与概則・二条」国立公文書館、請求番号:太00801100、件名番号:027、太政類典・第五編・明治十四年・第二十六巻・兵制・武官職制一
  19. ^ 「大正九年勅令第十号海軍武官官階ノ件〇大正九年勅令第十一号海軍兵職階ニ関スル件ヲ改正ス・(機関科ヲ兵科ニ、造船、造機、造兵等ノ各科ヲ技術科ニ廃止統合等並官名改正ノ為)」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A03010008700、公文類聚・第六十六編・昭和十七年・第十五巻・官職十一・官制十一(海軍省)(国立公文書館)(第13画像目から第17画像目まで、第21画像目)
  20. ^ 「海軍兵進級規則」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C12120775700、現行 兵事法令集 2 服役.補充.召募之部 昭和4年8月 発行(防衛省防衛研究所)(第2画像目から第3画像目)9条、12条


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