神事における忌みとは? わかりやすく解説

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神事における忌み

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 03:26 UTC 版)

忌み」の記事における「神事における忌み」の解説

神宮等では、神事の際、忌火(いみび)と呼ばれる火を起こす。これは火がそもそも持つ性質、すなわち「他を焼き無くしてしまう」という性質が、一般的なケガレ概念、つまり「不浄」「不潔」同様、神や人間結界生活圏を脅かす「ケガレ」を焼き尽くして亡ぼすのであるため、これを用いる際にそう呼ばれる。また火の恒常的な在所であるかまども穢しはならぬ為、かまどを別にするなどの措置がとられた。オリンピック聖火古代ギリシアまで遡る神殿忌み火起源している。 「近き火、また恐ろし<枕草子・せめておそろしきもの>」や、現在でも「マッチ一本火事の元」という言葉あるように、危険物としても火は認識されてきた。よってそれを押さえ火伏せ神様、火坊尊(ひぶせのみこと)などの神様信仰の対象になって来た。鎮火(火を鎮める)という表現もある。古事記によるとイザナミ火の神(ホノカグツチノカミ)を産んだため陰所を焼かれ、それが元で死に黄泉の国に下る事になる。この神話延喜式定められ鎮火祭祝詞にも出てくる所以である。 例外もあるが、平安時代以降神道における死は穢れ黒不浄としての忌み」であり、神はそれを嫌うとされる。よって神社内及び敷地内遺体持ち込んで葬儀をする事はないし、家庭神棚半紙被せ神の目触れないようにする。死(黒不浄)、経血赤不浄)、出産白不浄)は神様が嫌う不浄として避けられてきた。明治以前神道における穢れ基準は「延喜式」に詳しい。 これらの伝統的なケガレ観は明治政府近代化富国強兵政策)によって大きく変わる事になる。戦死ケガレから名誉に個人問題であった出産を「産めよ増やせよ」の国家事業に、そしてそれを遂行する女性褒めという事対応するため、近代以降はこれらのケガレ観は因襲みなされ後退していった。

※この「神事における忌み」の解説は、「忌み」の解説の一部です。
「神事における忌み」を含む「忌み」の記事については、「忌み」の概要を参照ください。

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