磐梯神社の舟引き祭りとは? わかりやすく解説

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磐梯神社の舟引き祭り

名称: 磐梯神社の舟引き祭り
ふりがな ばんだいじんじゃのふなひきまつり
種別1: 風俗習慣
保護団体名: 磐梯町本寺
選択年月日 1995.12.26(平成7.12.26)
都道府県(列記): 福島県
市区町村(列記): 耶蘇磐梯町
代表都道府県 福島県
備考 所在地同一都道府県内のもの(このデータ種別1から移行しています)
解説文: 磐梯神社はその名の通り磐梯山神格化した磐梯明神祀る神社で、明治維新神仏分離政策によって独立した社格を得るまでは、慧日寺【えにちじ】の守護神として創建以来その境内祀られいたものである。慧日寺山号磐梯山といい、法相宗学僧徳一磐梯山信仰を基に草堂開き、唐僧慧昭の『能顕中辺慧日論』に因んで慧日寺命名したことに始まるといわれる
 磐梯神社の舟引き祭りは、本来はこの慧日寺行われた御国祭りの際に行われた祭りであった。『新編会津風土記』によると、磐梯明神迎えて二月十三日から十六日までの四日間にわたり行われる行事で、舟引き祭りはこの御国祭りのなかで十五日に行われていた。この行事は、明治維新後の神仏分離令により慧日寺廃寺となり、金堂跡に現在の磐梯神社社殿建立されると神社引き継がれたが、戦時中一時期中断し戦後磐梯町本寺【もとでら】の氏子人々によって復活されて現在に至っている。
 現在の舟引き祭りは、長さ二・五メートルほどのイイブネ(飯舟)などとよばれる木舟に、新しく作った米俵を三俵重ねて長い幣束刺し、舟の両端二本ずつの長い綱を付けて、これを村中氏子が引き合って競争するとなっている。綱引き先立って神職お祓い受けてから、東西分かれるためのくじを引く。この綱引きは、かつては大寺本寺の二地区男子間で引き合ったといわれるが、神仏分離後は神社鎮座地である本寺地区だけで行うようになり、さらに子供女性加わって行われるようになったのである引き合いは三回行い、東が勝てば豊作となり米の値段上がるといわれ、判定は翁面をつけた神職が行う。この翁は磐梯神社祀られている磐梯明神とされるまた、先の新編会津風土記』によると舟引き祭りには、舟引き神事引き続いて明神舞が慧日寺金堂行われていたとされるが、これは早く廃絶して現在は伝わっていない。
 この祭りは、かつてこの地方一帯広く分布した磐梯山信仰の対象とする山岳信仰一端を今に伝えるもので、農耕習俗年占信仰根ざすものであったが現在では生活様式変化などにより、その本来の意義急速に薄れつつある。



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