磐城楢葉天神原遺跡出土品
主名称: | 磐城楢葉天神原遺跡出土品 |
指定番号: | 425 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1987.06.06(昭和62.06.06) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 弥生 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 楢葉天神原遺跡は、阿武隈山系から東流する木戸川河口左岸の段丘上に位置する。昭和五十四年の発掘調査によって、四十七基の土壙墓と二十四基の土器棺墓が集中的に発見され、弥生時代中期の再葬墓群として注目された。本遺品はこれらの遺構から出土した壺形・甕形土器(土器棺)、および副葬品の玉類、石鏃である。 土器棺は、棺身と蓋を別個の土器を組合わせて構成したものと、同一個体の土器を胴部で打割し、上下二つに分断して使用したもの、さらに蓋がなく棺身のみのものに分けられる。 壺の形態は、細口長頸に限られ、文様は壺・甕共に縄文を地文とし、さらにその上に太描きの沈線文を施すものがあり、これは本遺跡出土土器の最大の特徴である。また碧玉製の勾玉は、コの字の小型半抉状で、類品は東日本の弥生時代中期後葉に良く見られるが、八十四箇もの数がまとまって出土した例は他にない。さらに再葬墓出土例としては管玉が多数を占めるなかで、この種の勾玉の存在は貴重といえる。 全体として本遺品は、弥生時代中期の再葬墓出土品としてよく整った一括資料である。東北地方における弥生時代文化の実態をみるうえに欠かせない資料であり、その学術的意義にはきわめて高いものがある。 |
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