研究者への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 15:23 UTC 版)
「ソロモン・ノーサップ」の記事における「研究者への影響」の解説
ウルリック・ボネル・フィリップス(英語版)は、自著 "Life and Labor in the Old South"(ボストン、1929年)と "American Negro Slavery"(ニューヨーク、1918年)において、元奴隷だったというノーサップの記述について信憑性を疑いつつも、回想記については「物事の底面から見た、プランテーション生活の鮮やかな記録」(英: "a vivid account of plantation life from the under side")と述べている。研究家のケネス・M・スタンプ(英語版)も、自著 "The Peculiar Institution" (en) (ニューヨーク、1956年)で奴隷生活について扱ったノーサップの回想記に触れている。また、スタンリー・エルキンズ(英語版)も自著 "Slavery"(シカゴ、1959年)でこの回想記に触れ、歴史的に信用できる作品だとしている。 20世紀中頃からの公民権運動や、社会史・アフリカ系アメリカ人に関する研究の増加で、ノーサップの回想記に対する関心が高まった。1968年には、彼の回想記を初めて学術的に編集したものが出版された。回想記はスー・イーキン(英語版)とジョゼフ・ログスドンの教授2人によって編集され、多くの注釈が付けられてルイジアナ州立大学出版局(英語版)から発行され、教材や研究材料としてよく使われているほか、現在でも再版を重ねている。 1998年には、ニューヨーク州スケネクタディにあるユニオン大学の学生チームが、政治学の教授であるクリフォード・ブラウン(英: Clifford Brown)と共同でノーサップの回想記について研究している。学生たちは、ノーサップゆかりの地であるニューヨーク・ワシントンD.C.・ルイジアナ州で、写真・家系図・売買証書・地図・病院の記録などを収集した。収集された資料は、大学にあるノット記念棟(英: Nott Memorial building)で展示された。 ジェシー・ホランド(英: Jesse Holland)も、自著 "Black Men Built the Capitol"(2007年)でノーサップの記述を用いたことを記録している。
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