白酒とはとは? わかりやすく解説

白酒とは

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/19 14:44 UTC 版)

豊島屋の白酒」の記事における「白酒とは」の解説

考古歴史学者として知られる樋口清之は、1959年昭和34年)の『食生活3月号に掲載した食品歴史 白酒」で白酒起源についていつ頃からはじまったかは、不幸にして決定する資料が見つかりません」と記している。樋口は同記事において、白酒の祖を練酒という説を採る場合には、戦国時代にあたる1468年応仁2年)に成立した碧山目録』にその名がみえることを挙げて、すでにこの時期から存在したものと推定した。 既に記述したとおり、白酒蒸した糯米焼酎もしくはみりんを混ぜて作るのである日本酒ビールのように発酵によってアルコール分生成されたものではなく、すでにできあがった酒を混ぜて造り上げた混成酒」である。 江戸時代絵入り百科事典として知られる和漢三才図会』(1712年正徳2年成立)では、その製法について「按ずるに白酒は糯の精米七升を用て強めしとなし、一斗の酒中に漬け固くこれを封ず。春夏は三日秋冬五日にして口を開き、箸をもってその飯粒解き分け嘗めてこれを試むるに、甘味生ずをもって度とばし、醅(もろみ)を連てこれを磨(ひ)く、白色乳のごとく甘味なり」と説明している。 おおよそ成分は、澱粉が8パーセントあまりと糖分28パーセント前後固形分主体である。白く濁った色は米の澱粉由来するもので、甘み多量に含まれ糖分からである。アルコール度数5-6パーセントないし8-9パーセントで、日本酒よりは低いがビールよりは高い。 白酒で特に名高かったのは、九州博多造られ白酒であった室町時代の末からその名は有名であり、既に「桃の節句と白酒」の節で述べたとおりその色合い練絹のようだ形容されている。『和漢三才図会』より古い地誌雍州府志』(1684年貞享元年成立)によると、「今処々にてこれを製す。もと筑前博多練酒ねりざけ)に倣いて、これをかもす。その色白きこと練のごとし。ゆえに練酒称す」という記述があるため、博多から江戸まで製法伝わってきたことがわかる。博多白酒天下一評され福岡藩黒田家から徳川将軍家毎年献上品として選ばれていた。 江戸時代白酒桃の節句だけの飲み物ではなく平時にも飲まれていたという。白酒関東では「山川白酒」、関西では「あずま白酒」、駿河では「富士白酒」などと呼ばれていた。江戸においては神田鎌倉河岸豊島屋商う白酒広く知られていた。

※この「白酒とは」の解説は、「豊島屋の白酒」の解説の一部です。
「白酒とは」を含む「豊島屋の白酒」の記事については、「豊島屋の白酒」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「白酒とは」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「白酒とは」の関連用語

白酒とはのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



白酒とはのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの豊島屋の白酒 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS