番台別解説
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「国鉄EF67形電気機関車」の記事における「番台別解説」の解説
基本番台 基本番台(下関方)2005年10月撮影 基本番台(東京方) 2005年10月撮影 老朽化したEF59形の置き換え用として、1982年から運用開始された。EF60形0番台(一般型)4次・5次車から3両 (1 - 3) が改造された。 車体台枠を400mm延長したうえで1エンド側(東京方)には貫通扉・デッキが付けられている。走行中に連結器のロックを自動解除し、列車から切り離すため、自動解放装置を備えた密着自動連結器を装備する。100番台には自動解放機能は取り付けられなかったため、走行中に自動解放する列車は限定運用されていた。2002年に走行中の自動解放が廃止されたことにともない、同装備は外された。 主幹制御器はMC30(種車のもの)をベースに改造され、補機運用で使用される1エンド側には空転防止用の「均衡ハンドル」が追加されたMC30A、回送時に使用される2エンド側は逆転ハンドルに「前進回生ブレーキ」位置が追加されたMC30Bを搭載する。機関車単機回送となる下り方面(西条駅基準で広島方面、2エンド側先頭)では4基の主電動機で走行し、中間台車は回生ブレーキ専用となる回路とした。 制御器および補機の動作用電源として、103系の発生品電動発電機(定格容量20kVA)を搭載している。 民営化後、側面中央の明かり取り窓の間に白色のJRマークが貼られていた。その後1号機以外は、コンテナブルーを基調とし、JRマークとその下に「FREIGHT」と白抜きで書かれた、ピクトグラム調のロゴに変更された。 本区分の更新工事は施行されていない。改造元の種車は以下のとおりである。 EF671 2 3 EF60104 129 88 100番台 100番台 更新前(下関方)2002年10月撮影 100番台 更新前(東京方)2009年8月撮影 100番台 更新後(下関方)2009年11月撮影 100番台 更新後(東京方)2009年8月撮影 貨物列車増発・EF61形200番台置き換えのため、1990年から運用開始。EF65形0番台(一般型)6次車(最終量産車)を改造して、5両 (101 - 105) が製作された。 上り方にあるデッキは、基本番台より小型化されており、連結器の緩衝器を収めている。基本番台にあった貫通扉とデッキ階段が廃止された。走行中の自動解放機能は省略され、並形自動連結器とされた。緩衝器を上り方の連結器に装備したため、種車であるEF65と比べ車体長が、片エンド側のみ延長されている。 下り側のスカートの正面下辺について、通常は直線であるが、101号機のみ斜めになっている。 101・102号機は、基本番台と同様の逆導通サイリスタを用いた東洋電機製造製チョッパ装置を搭載する。その後、サイリスタ素子が生産中止になったため、103-105号機はGTO素子(4,500 V - 3,000A・東洋電機製造製)を用いたチョッパ装置を搭載している。 基本番台と同様に、補機運用で使用される1エンド側主幹制御器には空転防止用の「均衡ハンドル」が、回送時に使用される2エンド側は逆転ハンドルに「前進回生ブレーキ」位置が追加されている。 通常の列車牽引運用も考慮に入れ、0番台と異なり2エンド側が先頭となる場合でも主電動機6基での運転を可能としている。 2003年より更新工事を受け、パンタグラフがシングルアーム式に、尾灯が外ハメ式の丸型タイプから外ハメ式の角型タイプのLED灯にそれぞれ変更された。塗装についても変更され、従来の赤11色を基調としつつ、乗務員扉が直流機関車を示すクリーム色、前面窓と側面窓周辺が黒、車体裾部がグレー帯と白帯に塗られている。また、側面の明かり取り窓間のJRロゴが無くなった替わりに、各側面の機関士側の運転側窓下に、白抜きのJRFロゴが入れられるなど、外観が変化している。 シングルアーム式パンタグラフは不具合が多く、再びPS22Bに順次交換されている。 改造元の種車は以下のとおりである。 EF67101 102 103 104 105 EF65134 131 133 132 135
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