生理的検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:09 UTC 版)
血液検査 血液検査は患者の血液採取を行い、薬物投与による肝機能の衰えなど(ALT:GPTなど)の副作用の有無を検査するためである。通常の場合3か月程度の間隔で行われると同時に、内分泌物質(ホルモン)や電解質の異常、糖尿病の形跡、低血糖症、栄養失調の診断にも生かされ、より正確な診断がなされる。外部委託先にビタミンやミネラル類の検査項目も追加できるが、そのような依頼は極めてまれである。 CT・MRI検査 CT・MRI検査にて、側頭葉・頭頂葉の灰白質の体積の減少を認める場合がある。白質の体積は減少していない。人間間でも脳体積は少なくとも10%は異なるため、一度の体積測定で判定することはできない。 脳体積の減少は長期的な話である。また、抗精神病薬が脳体積を減少させることも知られている。 「抗精神病薬#副作用」も参照 SPECTによる検査 SPECTにて、課題遂行中や会話時に通常見られる前頭前野の血流増加が少ないという報告がある。 プレパルス抑制試験 プレパルス抑制(英語版)を参照。 遺伝子検査 遺伝子性の疾患を特定するためのツールとしてDNAシークエンシングがある。 尿検査 国内の精神科において尿検査を行うことはない。ピロール尿症におけるクリプトピロールや違法薬物の使用有無を調査することができるが、臨床試験的に尿を検査することがごく稀にある。生化学研究設備があればクリプトピロールなどの化学物質を判別できるが、そのような精神医療機関は国内には存在しない。 NIRS脳計測装置・光トポグラフィー検査 NIRS脳計測装置や光トポグラフィー検査により、問診と同時に脳内の血流量を赤外線により測定する。統合失調症、うつ病、双極性障害の判断材料になる可能性がある研究中の検査手法である。日本では僅かだが実施しており、最先進医療の分野である。 補助診断としてデータを見るものの、信頼性は未だ低く、「高価なおもちゃ(原文ママ)」の域を出ていない。
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