生理的発達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 22:17 UTC 版)
乳児期早期(1-3ヶ月)は思春期並に視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモンが多く、それによって下垂体より性腺刺激ホルモンが分泌される。この分泌は男性では将来の精子形成に重要だとされており、女性でも小卵胞が出現する。その後2歳から第二次性徴発現の2年前まではLH-RHの脈動的分泌の振幅が沈静化し、性腺刺激ホルモン放出ホルモンが減少し、それによって下垂体より性腺刺激ホルモンの分泌も減少する。この段階でのエストロゲンの分泌量は女性で0.6pg/mlと男子の0.08pg/mlに比べて高く、これが女性が男性より第二次性徴発現を早めている原因の一つとなっている。 第二次性徴発現の2年前よりLH-RHの脈動的分泌の振幅が増大し、視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモンの増加が生じ、それによって下垂体より性腺刺激ホルモンが分泌されるようになる。これによって男性では精巣が発育し、女性では卵巣が発育し、それぞれ精巣からはテストステロンやアンドロゲンが、卵巣からはエストロゲンが分泌されて第二次性徴発現を迎え、最初に第二次性徴が生じるのは男性は男性器の発達(男性器のタナー段階II)、女性は乳房の発達(Thelarche・乳房のタナー段階II前半→乳頭期)である。
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