生物学における生産者とは? わかりやすく解説

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生物学における生産者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 04:24 UTC 版)

生産者」の記事における「生物学における生産者」の解説

生物学に於いては生態学分野で、食物連鎖栄養段階生態ピラミッドなどを考え上で生産者という言葉用いられる。これは下に述べ様に通常所謂植物(及び藻類)のことを指す。 自然環境には様々な生物生息しているが、それぞれの環境にはある程度決まった組み合わせ生物相認められる。ある区域生息する生物個体群則ち生物群集に於いて、そこに生息する動物菌類など従属栄養生物は各〻、他の動植物を餌として捕食した分解したりしてエネルギー得ている。食物連鎖の元を辿って行くと詰まる所その最基底部植物であり、群集エネルギー源植物の光合成によることがわかる。つまり植物太陽光エネルギー用いて無機物から有機物合成しており(炭酸固定)、これを栄養源として生育しているが(独立栄養生物)、この植物捕食する生物一次消費者)も、それを捕食するより高次消費者も、或いはこれらに由来する有機物利用する生物分解者)も結局は光合成産物由来するエネルギー消費しており、このような意味で、光合成を行う植物はその群集における生産者呼ばれる。尚、植物の中にも或種のラン如く葉緑体失った従属栄養生物存在するがこれは生産者ではない。また、或種の藻類様に自身生産したエネルギーだけでは生きられず、他の生き物固定した有機物一部依存する場合純粋な生産者とは言えない。これに対し地衣類菌類藻類共生体)などは総体として生産者看做すことができる。細菌類にも光合成を行うグループ存在し光合成細菌)、光ではなく無機化合物酸化させることでエネルギー取り出す化学合成細菌存在する。これらも独立栄養生物として有機物生産するが、我々がよく知っているような環境に於いてはその活動は(わかっている限りでは)目立ったものではない。従って、陸上生態系における生産者として最も重要なのは陸上植物であり、通常人類身近な生態系におけるという意味で)生産者と言えば植物を指す事が多い。これに対し水圏では(陸上植物水草比して褐藻紅藻緑藻などの大型藻類植物プランクトン優占しており、生産者主役はこれらとなる。また、深海底発見され熱水鉱床熱水噴出孔における生物群集熱水生物群集)では化学合成細菌生産者となった独自の生態系形成していることが知られている。 何れの生物群集内でも一般に死亡捕食消化によるロス存在する為、生産者よりそれを捕食する一次消費者下位消費者よりそれらを捕食する上位消費者現存量の方がより少なく、また生産者現存量生産者以外の全ての消費者分解者現存量合わせたよりも多い(生態ピラミッド参照)。

※この「生物学における生産者」の解説は、「生産者」の解説の一部です。
「生物学における生産者」を含む「生産者」の記事については、「生産者」の概要を参照ください。

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