生物学における爪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 15:54 UTC 版)
爪は、指先に一番近い関節から少し先の辺りから生えている。爬虫類と鳥類ではそのほぼ全てが円錐状で、鉤爪のように下に湾曲している。哺乳類では、その構造と役割から扁爪(平爪)・鉤爪・蹄の3種類に分けられる。ヒトとサルにおいては平爪に進化し、物を掴んだり操作したりする能力を獲得することになった。さらにまた、硬い爪のおかげで物を識別する能力や挟む能力なども飛躍的に発達した。爪は、相手への攻撃や自分への防御に役立つ。 爪は、細菌やアレルゲンなどを移動・伝播させる。爪で掻くと掻痒感を和らげる一方、掻きすぎると湿疹などの皮膚症状を悪化させることがある。これらは、外側の硬い爪板(そうばん)と内側の柔らかい爪蹠(そうしょ。爪床とも)の二重構造になっている。扁爪は指先にある指趾骨(末節骨)を覆わず、爪蹠は先端部に残しているだけである。鉤爪は指趾骨の前半分を覆うような構造になっており、前後左右が厚みを帯びたまま湾曲して先端は尖っている。蹄は、爪板と爪蹠で指趾骨を円筒状に完全に覆い尽くしている。
※この「生物学における爪」の解説は、「爪」の解説の一部です。
「生物学における爪」を含む「爪」の記事については、「爪」の概要を参照ください。
- 生物学における爪のページへのリンク