現場アパートへ入居、殺害の開始
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 04:56 UTC 版)
「座間9人殺害事件」の記事における「現場アパートへ入居、殺害の開始」の解説
Sは遺体が発見された現場の座間市緑ケ丘の小田急小田原線の線路に面した木造2階建てアパートの一室を8月18日に賃貸契約し、同月22日に入居した。 賃貸契約した8月18日には1人目の被害者もSと同行しアパート室内を内覧していたほか、翌19日には不動産会社にも同行、訪問しSと共に賃貸契約手続を進めていた。このアパートは賃貸契約の際に口座に一定額を所持している必要があり、そのため1人目の被害者女性に51万円を振り込ませた。また、アパートの入居手続きは父親が済ませたが、その際はとても慌ただしい様子だったとアパートの管理人は語っている。 Sは被害者を誘い出す口実にも「一緒に死のう」と呼びかけてはいたが、実際に自分も共に自殺するつもりはなかった。 解体に用いた道具としてのこぎりなどを準備しており、これをアパート入居前に遺体の解体準備として事前に購入していた。遺体の切断方法についてもスマートフォンを利用して検索し調べていた。 その後、Sは8月22日に同アパートに入居して以降、Twitterでメッセージを送った女性らを自宅に招き入れ、睡眠薬・酒を飲ませた後に殺害した。殺害方法は、ロフトから垂らしたロープで首を吊って絞殺した。起訴状(2018年9月10日付、東京地検立川支部より東京地裁立川支部宛)によれば殺害の経緯は以下の通り。 殺害経緯(2017年8月23日 - 2017年10月23日)件数発生日被害者容疑経緯1件目 2017年8月23日ごろ 女性A(当時21歳・神奈川県厚木市) 強盗・強制性交等殺人死体損壊・死体遺棄罪 「アパートの入居費に充てるため」に女性から借りた現金36万円の返済を免れる目的で女性の殺害を決意し、女性に性的暴行を加えた上、自宅アパートにて女性をロープを使用して首を絞めて殺害し現金数万円を奪った。 2件目 2017年8月28日ごろ 女子高生B(当時15歳・群馬県邑楽郡邑楽町) 自宅アパートにて性的暴行を加えた上、ロープで首を絞めて殺害し現金数千円を奪った。 3件目 2017年8月30日ごろ 男性C(当時20歳・神奈川県横須賀市) 強盗殺人死体損壊・死体遺棄罪 自宅アパートにてロープで首を絞めて殺害し、現金数千円を奪った。殺害動機は「男性と面識があった厚木市の女性が殺害されたことが男性に発覚するのを恐れたため」だった。 4件目 2017年9月16日ごろ 女子大生D(当時19歳・埼玉県所沢市) 強盗・強制性交等殺人死体損壊・死体遺棄罪 自宅アパートにて性的暴行を加えた上、ロープで首を絞めて殺害し現金数百円を奪った。 5件目 2017年9月24日ごろ 女性E(当時26歳・埼玉県春日部市) 自宅アパートにて性的暴行を加えた上、ロープで首を絞めて殺害し現金数千円を奪った。 6件目 2017年9月28日ごろ 女子高生F(当時17歳・福島県福島市) 自宅アパートにて性的暴行を加えた上、ロープで首を絞めて殺害し現金数千円を奪った。 7件目 2017年9月30日ごろ 女子高生G(当時17歳・埼玉県さいたま市) 自宅アパートにて性的暴行を加えた上、ロープで首を絞めて殺害し現金数千円を奪った。 8件目 2017年10月18日ごろ 女性H(当時25歳・神奈川県横浜市) 自宅アパートにて性的暴行を加えた上、ロープで首を絞めて殺害し現金数百円を奪った。 9件目 2017年10月23日ごろ 女性I(当時23歳・東京都八王子市) 自宅アパートにて性的暴行を加えた上、ロープで首を絞めて殺害し現金数百円を奪った。 殺害した被害者の言動として「本当に死のうと考えている人はいなかった」と話しており、八王子市の女性Iを殺害した際の状況については「首を絞める際に抵抗された」と話していた 。また、1人目の殺害後には新たな準備として、女性を拘束したり箱を縛ったりするのに使ったとしている結束バンドなどを購入していた。また、1人目を探していた男性が現れた時も、女性と同様に殺害した(後述)。 遺体の解体は証拠隠滅目的であり、解体は室内の浴槽で行っており、頭部以外の遺体の他の部分は解体後、密封容器に入れて現場のアパートから離れた2か所のゴミ置き場に捨てていた。(解体時の)遺体の切断そのものについては負担を感じていた。
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