珠の数とは? わかりやすく解説

珠の数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 04:03 UTC 版)

そろばん」の記事における「珠の数」の解説

(軸)ごとの珠の数は顆という単位用いる。例えば天(の上側)に1つの珠、地(下側)に4つの珠を配置したそろばんであれば天1顆、地4顆(天一地四)の形式となる。天の1珠はに付くと5を表し、状態で0または5を表すため五珠(ごだま)、地の4珠はに付くと1つが1を表し、状態で0から4までを表すため一珠いちだま)という。 大きく珠の形状が丸い中国算盤さんばん)では天2顆・地5顆(天二地五)のそろばん用いられていた。このそろばんは普通の置き方で五珠で0、5または10一珠で0から5まで、1では0から15まで表せる。さらに上の五珠半分下ろし、下の五珠を完全に下ろすという特殊な置き方(「懸珠」と呼ばれる)は15を表すので、1で最高20まで置けることになる。現代の中国算盤いまだに用いられることがあるのは、尺貫法民間根強く残っているからである。中国発達した尺貫法では度量衡重さの単位で1斤が16両と定められていたため、十六進数計算をする必要があったのである日本では十六進数計算は必要ではなかったが、江戸時代乗算除算方法では、一時的に110以上溜まる場合もあったので、江戸時代まではこの五珠2つ形式多く使われていた。明治時代になって不要な五珠1つ減らした天1顆・地5顆の五つ珠(いつつだま、天一地五ともいい、110までの数が置ける)の形が普及したが、地5顆の形はしばらく続いた江戸時代中期には乳井貢などから四つ利用提案があったが定着はしなかった。時代下り榊原孫太郎などの教育研究者の啓蒙運動により四つそろばん次第認知されるようになる日本では昭和10年代珠算教育用い児童そろばん標準型を天(の上側)に1つの珠、地(下側)に4つの珠(天1顆、地4顆の形式)と定めた。 天1顆、地4顆の形式には次のような利点がある。 1で0から9までの数を表すことから筆用数字記数法一致し暗算筆算とも連携良い。 珠の数が少なく数の認識が容易である。 珠の数が多いと誤謬がおきる確率高くなる。 地5顆とすると同一の数に幾通り表現があるため合理的でなく煩瑣である。 地5顆とすると計算上都合の良い場合があるが、そのような場合極めて限定的である。 国際的にメートル法使用されるようになり、中国でも天1顆・地4顆の四つ珠のそろばん普及してきている。 珠の構成については特殊で変則的なものもある。10行の10個の珠が並ぶ100そろばん(百玉計数器)は100個の珠が数そのものを表すというもので視覚的に数字算数理解するのに向いておりもっぱら年齢層向けの教育補助具として用いられている。また、通常のそろばん五珠部分のみ(0と1のみ)とした2進法そろばんもある。

※この「珠の数」の解説は、「そろばん」の解説の一部です。
「珠の数」を含む「そろばん」の記事については、「そろばん」の概要を参照ください。

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