二周目とは? わかりやすく解説

強くてニューゲーム

(二周目 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/28 14:47 UTC 版)

強くてニューゲーム(つよくてニューゲーム)とは、コンピュータゲーム(主にロールプレイングゲーム)のシステムの一つであり、ゲームをクリアしたあとにクリア時点のステータスや所持アイテム等を引き継いで最初からプレイできるシステムのことである。

このシステムに統一的な公式名称はなく、「強くてニューゲーム」は通称である。海外版では「NewGame+」と表記される。

概要

ロールプレイングゲームなどの、本来はひとたびシナリオが進展したら初めからやり直さない限り前のシナリオをやり直せないゲームにおいて、ゲームをクリアすれば、クリア時点でのセーブデータの情報(キャラクターのレベルや所持アイテムなど)を引き継いで新たに初めからゲームを遊ぶ(ニューゲームを始める)ことができるようになるシステム。「強くてニューゲーム」という名前の初出は『クロノ・トリガー[1]だが(この作品内では表記に漢字が使われず、「つよくてニューゲーム」と表記された)、同様のシステムとしては同作以前のゲームにおいても「クリア時のアイテムやステータスなどを引き継いだまま2周目以降へ突入する」という周回プレイ要素として散見されるため、『クロノ・トリガー』がこのシステムの元祖という訳ではない。

このシステムを用いると、プレイヤーキャラクターは序盤から無敵といえるだけの強さを持った状態で始まるため、戦闘が非常に簡単になり、初回のプレイでは「ボスが強い」などの理由でクリアできなかったイベントが容易にクリアできるなど、ゲームバランスを損ねる恐れはあるものの、ゲーム全体の難易度を引き下げ、より容易にシナリオを味わうことができる[注 1]

また、所持品が引き継がれる場合、本来は入手数が限られる強力なアイテムを再度入手できることから、初回のプレイ時よりもキャラクターを強化させることができる場合がある。「強くてニューゲーム」を繰り返して、強力なアイテムを集めることは、やり込みのひとつである。

『クロノ・トリガー』以降、その続編『クロノ・クロス』を初めとしたスクウェア(当時)製のゲーム作品に、同様あるいは類するシステムが数多く採用されている[注 2]。例外的にファイナルファンタジーシリーズでは長らく採用されなかったが、『ファイナルファンタジーX-2』にて初めて採用された。また、スクウェア以外のメーカーも、こぞって同様のシステムを採り入れた作品を出すようになった[注 3]

ファイナルファンタジーXIIインターナショナル ゾディアックジョブシステム』にも同名のシステムがあるが、これはセーブデータの引き継ぎが行われない(詳細は『ファイナルファンタジーXII』を参照のこと)など、『クロノ・トリガー』のそれとは大きく異なるものである[注 4]

また、海外でもNew Game+として多様な作品で使われている。RPGで使われることは少なく、主にファーストパーソン・シューティングゲーム (FPS) やサードパーソン・シューティングゲーム (TPS) で使われることが多い。例を挙げれば、FPSの『Bioshock』はDLCで強くてニューゲームを解放した[2]。また、サバイバルホラー・TPSの『DEAD SPACE』シリーズでは前周でのすべてのアイテムの引継ぎはもちろん、多くのバックストーリーログや高度な装備、アイテムなどが解放された。

なお、実績システムが存在するゲームでは、特定の実績を獲得するために強くてニューゲームをクリアすることが要求される場合がある。例を挙げれば『Bastion英語版』の「Calamity Kid」[3] や、『バットマン アーカム・シティ』のTwice Nightlyなどである。

強くてニューゲーム、ないしそれに類するシステムを持つ作品

以下、50音順に記す。

クロノ・トリガー以前の作品

  • ウィザードリィシリーズ等 - 不可逆なシナリオフラグを持たない古典RPGでは、キーアイテムを処分すれば強くてニューゲーム同様の状態となる。通信機能などによって強化されたキャラクターを初期シナリオに送り込める作品もある。
  • 凄ノ王伝説 - エンディングで、経験値とお金が最高の2周目が始まるパスワードを見ることができる。
  • リンクの冒険 - クリアすると、レベルと魔法を引き継いだ2周目が始まる。

スクウェア(スクウェア・エニックスを含む)の作品

その他の企業の作品

脚注

注釈

  1. ^ それを意識してか、『クロノ・トリガー』ではゲームのシナリオ進行のかなり早い段階から、いつでも最終ボスとの決戦に臨むことができるようになっている。この場合、ボスに挑んだ時点でのシナリオの進み具合によってエンディングが変化する。
  2. ^ 『クロノ・クロス』にはさらに、クリア時点でのセーブデータのキャラクターの強さで、任意のセーブデータのストーリー進行段階からゲームを開始できる「強くてコンティニュー」というシステムもある。
  3. ^ この場合、名称は異なるか、そもそも名称が付けられていない。しかし、プレイヤーは説明のために「いわゆる『強くてニューゲーム』」などと言うことがある。
  4. ^ ちなみに、「強くてニューゲーム」とは逆に、初期状態から経験値の一切入らない「弱くてニューゲーム」というシステムも追加された。こちらも、セーブデータの引継ぎはない。

出典

  1. ^ Kurt Kalata (2008年3月19日). “A Japanese RPG Primer: The Essential 20”. Gamasutra. p. 5. 2012年11月30日閲覧。
  2. ^ BioShock Challenge Rooms Impressions”. IGN (2008年11月28日). 2012年11月30日閲覧。
  3. ^ Bastion Achievements”. Xbox360Achievements. 2012年1月30日閲覧。

二周目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 22:40 UTC 版)

アークザラッドIII」の記事における「二周目」の解説

エンディング後、「THE END」と表示され画面スタートボタン押しタイトル画面戻った所でニューゲーム選択するクリア時の能力とギルドポイントを引き継いでプレイ出来る。しかし、キャラ装備させていた物以外のアイテム失われ、既に開けた宝箱については最初から空になっているため、アイテム入手弊害生じる。また、マーシアイベント習得する特殊能力「ギガ・プラズマ」を二つ覚えてしまう。

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二周目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 09:16 UTC 版)

シルフェイド幻想譚」の記事における「二周目」の解説

S.EXP最大999引き継いでプレイが可能。ただし、ステータスなどは初期化される。

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二周目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 08:55 UTC 版)

O・TO・GI 〜御伽〜」の記事における「二周目」の解説

クリア状態のデータセーブされた本体ではゲーム開始画面に「再臨」の文字増えライコウレベル生命珠の数入手したアイテムなどそのままに二周目のプレイ開始できるうになる。 敵 二周目の敵は一周目と比べて攻撃力耐久力共にアップしている。 エンディング 一周目ではラスボスであるミチザネ倒し方で二種類分岐するエンディングだが、二周目では一種類のみになる。 見るのが困難だった方のエンディングみになるのだが、一周目のデータ上書きで二周目を開始してしまうともう片方エンディング絶対見られなくなるので注意が必要。

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二周目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 08:46 UTC 版)

O・TO・GI 〜百鬼討伐絵巻〜」の記事における「二周目」の解説

クリア状態のデータセーブされた本体では前作同様にゲーム開始画面に「再臨」の文字増え、各キャラクターレベル生命珠の数入手したアイテムなどそのままに二周目のプレイ開始できるうになる制限解除 二周目ではキャラごとの霊符装備制限解除される。「蒼龍」、「鳳凰」、「鵺」、「胡蝶」の四系統の壱之式までしか装備できなかった公時パワーアップぶりは著しいが、もともと巫術長けた季武、晴明では有り難味がやや薄い。 月の雫 ショップ新たに月の雫という高額アイテム購入可能になる。これを購入するライコウ武器にムーンライトソードが加わる。 ただしXbox本体前作O・TO・GI ~御伽~』のセーブデータがある状態でゲーム開始した場合には、一周目から月の雫ショップにある。上述スペシャルパック同梱の『O・TO・GI:Myth of Demons』のセーブデータは『O・TO・GI ~御伽~』と区別無く事実どちらのソフトからもロードできるスペシャルパック購入したユーザー国内版前作持っていなくともこの要素を楽しむ事ができた。

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