二和川・中沢川の整備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/06 14:11 UTC 版)
源流部は流域の開発が進んでいるが、下流部との兼ね合いで河川整備は進んでおらず洪水が起きやすい。二和川の他にも海老川水系の金杉川、桑納川水系の三咲川や大穴川、神崎川水系の二重川など二和近辺を水源としている河川は多く、大雨の際には排水管の流下能力不足でこれらの河川に雨水が正常に振り分けられず、浸水被害を起こしている。2002年(平成14年)11月から2003年(平成15年)3月にかけて排水管の分散整備は行われた。しかし二和川流域の貯留池の一つとして「船橋貯留池」が位置付けられているものの、他河川を含む船橋市内の改修整備や貯留施設の建設は費用対効果の面から現在検討段階にあり、緊急性を要する課題になっている。 住宅密集地である道野辺・馬込沢周辺では、二和川の東道野辺7丁目付近に二和貯留池(昭和60年度完成・貯留量5,040立方メートル)、道野辺付近に横下貯留池(平成4年度完成・貯留量12,000立方メートル)、そして中沢川には道野辺第1貯留池(昭和57年度完成・貯留量6,200立方メートル)・道野辺第2貯留池(平成11年度暫定完成・貯留量5,700立方メートル)が整備されている。また横上・横下土地区画整理事業に合わせ、浸水被害軽減のため牡鹿台ハイツから白旗橋より少し下った地点まで、鎌ヶ谷市道26号線・3852号線の地下に二和川バイパス(ボックスカルバート)を敷設した。1990年(平成2年)度に事業着手し、1991年(平成3年)度・1992年(平成4年)度に道野辺・横上・横下付近の398mに渡り工事を行った。1996年(平成8年)度より下流部619m(総事業費15億910万円を船橋市が7割・鎌ヶ谷市が3割負担)の工事を開始し、2004年(平成16年)12月に完成、2005年(平成17年)度より供用開始した。この619mの区間については別に準用河川指定を受け、当該部のみ二和川本川と合わせ時間降雨量50ミリに対応できるようになった。だが大柏川の整備はまだ進行途中であるため放流制限が行われている。二和川も含め浸水被害がすぐに収まるわけではなく、バイパスが効果を発揮するのは大柏川部分の整備が済んでからと考えられている。 バイパス整備と並行して二和川(船橋市境まで)・中沢川の護岸改修も行われた。二和川では昭和40年代に整備されたコンクリート柵渠の老朽化が著しく、流下能力の向上とともにこれらの補強も進んでいる。
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