玉依編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 05:26 UTC 版)
「少年陰陽師の登場人物」の記事における「玉依編」の解説
阿曇(あずみ) 脩子付きの女房。今内裏に出没する神将のような出で立ちの「白い女」であり、道反大神の娘である風音と互角に渡り合う力を有する。天御中主神の使いであり、玉依姫・斎の守役である。脩子に対して冷たく接する一方で、斎のことを心から大切に思っており、「斎様をお守りするためならばいくらでも咎を負う」と発言する。水気を操る。 斎(いつき) 物忌として玉依姫に仕えている少女。玉依姫の娘で父親は磯辺守直。神の声を聞く力もなく、母を狂わせてしまった自らの命を罪と思っている。玉依姫を思うあまり、天御中主神に背いても、玉依姫に死の安寧を与えようと決意する。 本当は、昌浩や昌親の抱える傷を視ることができるなど力を持つが、度会の者たちに日々呪いの言葉を掛けられ、力に気付くことができなくなっていた。玉依姫が神に還った後、次代の玉依姫となった。安曇や益荒とは今迄通りと変わらないのだが、父・守直が島に移ってきて共に過ごすようになり、お互いに戸惑っている。 益荒(ますら) 阿曇とともに、玉依姫・斎を守る青年。騰蛇と互角の力を有する。斎を心から大切に思っており、斎が潮彌に突き落とされたと知ったときは凄まじい怒りを見せた。冷気を操る。 玉依姫(たまよりひめ) 天地開闢の直後に現われた世界そのものであるという原始の神・天御中主神に仕える巫女。力が弱まり命の灯火が消えつつあり、斎達にはその力が完全に失われれば国が滅ぶと言われている。実は、既に彼女の祈りは天御中主神には届かなくなっている。 伊勢に降りた天照大御神の神勅が捻じ曲げられ、天御中主神を指す「天」が天照大御神だと言葉がすり替えられたことを知り、脩子を伊勢に入れてはならない、一刻も早く海津見宮(わたつみのみや)に連れてくるようにと命じる。精神が危うい状態の昌浩の心を救う手助けをする。 十年前、天御中主神の言葉で岩場に行ったところ、守直と出会い恋仲となった。禎壬に引き離される。斎を産むことも反対されたが、彼女を産んだ。 斎が五歳の時、斎のことを忘れ、度会のことも忘れてしまう。 斎をかばって地龍の爪を受け、守直との束の間の再会に喜びつつ亡くなる。神の器である巫女の座を自ら降りていた為、肉体は残らず神に還った。 度会 禎壬(わたらい さだとう) 玉依姫に仕える度会氏の長。神の声を聞くことはできない。罪そのものの斎を、生まれた10年前に殺せるものなら殺していたと言い放つ。今の玉依姫は「神」の声を聞くことができないのではないかと疑っている。 度会 潮彌(わたらい しおみ) 禎壬のそばに控える青年。禎壬の妹の子(甥)に当たり、次代の度会氏の長に選ばれている。玉依姫の力が弱まっているのは斎のせいだと思いこみ、彼女を海に突き落とそうとした。 暗殺集団、虚空衆のひとり。 磯辺 守直 (いそべの もりなお) 伊勢神宮の神官。成親くらいの年齢だと思われる。斎宮恭子女王(たかこじょおう。為平親王の娘、一条天皇の従妹にあたる)の身を借りて、天照大御神の神託が下されたことを伝えに来る。天照大御神は天御中主神に仕える巫女神であるという秘密を知る数少ない人物である。 海津島の一件が解決した後、神宮での役目を返上し娘と共に生きるべく島に移り住んだ。ぎこちないながらも、父と娘の時を生き始めている。
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