物理学における電気
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 08:37 UTC 版)
電子や陽子などの素粒子固有の性質に由来する。古代より、摩擦した琥珀(こはく)に物が吸い寄せられるなどの電気現象が知られており、物質にはこのような性質を持つものと持たないものがあるということがわかっていた。 近代になって物理学が発展すると、これらの現象(電気)は、定量化することができ、また保存されるということがわかった。電気の現象を研究する物理学の分野は電磁気学と呼ばれている。電気が多量にあると思われる場合や逆に少量しかない場合など、条件に応じて、物が吸い寄せられるなどの電気現象にその程度の相違が観察されたり、雷の火花の大きさの程度により、電気にも水量と同様にその嵩があるとして、電気の嵩の多少を示す量として電気の量、即ち「電気量」というものが考えられている。これに対して、「電荷」とは「電気量」の多少を特に問わずに電気が存在しさえすれば足りる時に「電荷」があるなどと言い表し、「電気量」とは少し視点が異なり、電荷量とは言わないことが多い。 電気は正と負の二種類がある。正と正または負と負に帯電した物体同士は反発し合い、正と負に帯電した物体同士は引き合う。その引力あるいは斥力の強さはクーロンの法則により計算することができる。また、これにより「電気量」の単位を決めることもできる。 電気エネルギーは他の様々なエネルギーに変換でき、また逆に他のエネルギーから電気エネルギーにも変換できる。 → 運動エネルギー : 電動機 ← 運動エネルギー : 発電機、風力発電、水力発電 → 化学エネルギー : 電気分解、電気精錬 ← 化学エネルギー : 電池 → 熱エネルギー : 電熱器、電磁調理器 ← 熱エネルギー : 火力発電、原子力発電、太陽熱発電、海洋温度差発電 → 磁気エネルギー : 電磁石、電磁ブレーキ ← 磁気エネルギー : MHD発電 → 光エネルギー : 照明、発光ダイオード、エレクトロルミネセンス ← 光エネルギー : 太陽光発電 ← 核エネルギー : 原子力電池 他のエネルギーと比べ効率が良く伝送が容易なため、現代では広く利用されている。
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