治療薬の種類と作用機序
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 02:53 UTC 版)
プロバイオティクス乳酸菌製剤 膨張性便を内部から膨張させることで腸管刺激を誘発し、排便を促す。 ポリカルボフィルカルシウム、カルボキシメチルセルロース、カルメロースナトリウム(バルコーゼ)など 浸透圧性塩類下剤腸管内に高浸透圧性の物質を入れることで、腸管内の水分量を保つ。十分な水分との併用が必要。高齢者・腎機能低下者・人工透析患者への使用には慎重投与。一日の上限量は 2g。 酸化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム体内での反応a) 胃内で胃酸(HCl)と反応 MgO + 2 HCl ⟶ MgCl 2 + H 2 O {\displaystyle {\ce {MgO + 2HCl -> MgCl2 + H2O}}} b) 腸内で膵液(NaHCO3)と反応 MgCl 2 + 2 NaHCO 3 ⟶ Mg ( HCO 3 ) 2 + 2 NaCl {\displaystyle {\ce {MgCl2 + 2NaHCO3 -> Mg(HCO3)2 + 2NaCl}}} 糖類下剤便の浸透圧を上昇させる。 ラクツロース。造影剤による便秘にはD-ソルビトールが用いられる。 浸潤性下剤界面活性剤であり、便の表面張力を低下させ便を軟化、膨満させる。 ジオクチルソジウムスルホサクシネート 高分子化合物ポリエチレングリコール(モビコール®) 刺激性小腸刺激性ひまし油 大腸刺激性アントラキノン系誘導体アロエ、センナ、大黄など生薬類に含まれる配合体であり、小腸より吸収され、血行性に大腸の粘膜を刺激する。 センノシド、アローゼン、プルゼニドなど。 ジフェノール誘導体ビサコジル、ピコスルファートナトリウム、大腸検査の前処置として用いるラキソベロンが、ここに含まれる。アリルスルファターゼ(大腸細菌叢由来の酵素)による加水分解で活性化され、大腸運動の亢進と水分吸収を抑制し便通を促す。 上皮機能変容薬クロライドチャネルアクチベータールビプロストン グアシル酸シクラーゼC受容体アゴニストリナクロチド 胆汁酸トランスポータ阻害薬エロビキシバット 漢方薬乙字湯、加味逍遙散、麻子仁丸、防風通聖散、桂枝加芍薬湯、センナダイオウ錠などが虚証・実証によって選択される。 鎮静作用のある甘草が配合されていないセンナダイオウ錠は、生薬そのままで頑固な便秘に作用する。 消化管蠕動運動賦活薬
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