死傷者情報の錯綜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 00:35 UTC 版)
「モスクワ (ミサイル巡洋艦)」の記事における「死傷者情報の錯綜」の解説
ロシア国防省がモスクワの全乗組員が救助されたと主張し死傷者に言及しない一方、乗組員の息子と連絡が取れないという親がいると露独立系メディアが報じており、ロシア最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS) であるフコンタクテでは「連絡の取れないモスクワ乗務員の息子」の情報を求めて乗務員の母親や親族と称する利用者たちが「乗務員」の写真と共に情報提供のお願いを掲載し始めた。また家族の多くは「モスクワ」には徴集兵は乗務していないと聞かされており、連絡の取れない船員には徴集兵が含まれている事や、情報の少なさに、これが沈没した原子力潜水艦クルスクの二の舞になるのではないかと家族たちは恐れていると伝えられた。 一方で「乗組員は全員避難した」にも係わらず、4月16日にはクリミア半島のセヴァストポリにあるロシア海軍300周年記念碑で非公式な追悼式が行われ、ロシア当局が公開した動画には予備役セルゲイ・ゴルバチョフ氏やロシア正教ゲオルギー・プロヤコフ長司祭、「モスクワと乗組員たちへ」と書かれたリボン付きの花輪や花を捧げる民間人の姿が映し出されていた。 また同日の16日にはモスクワに乗務していたとされる乗組員約100人が映った「生存を示す」という26秒のビデオもロシア国防省によって公開された。陸上で撮影されたそのビデオにはロシア海軍の最高司令官ニコライ・エヴメノフ提督が乗組員に話しかける場面も収録されていたが、音声は消されており、撮影日時も不明とされた。 モスクワ艦長であるアントン・クプリン(ウクライナ語版)大佐についても、ウクライナ内務省顧問はネプチューンの攻撃による爆発と火災中に戦死したと主張する一方、ロシア国防省はクプリン艦長の消息についてまったく言及をせず、情報が錯綜した。 4月19日にはザ・モスクワ・タイムズが、乗組員家族が掲載したSNS情報や地元メディア報道から死亡または行方不明情報が確認されたという船員の略歴と写真をウェブサイトに掲載し始めた。 4月22日、ロシア国防省は初めて死傷者に言及し、死者1名、行方不明者が27人、退避者396人と発表した。
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