死傷者数と移送者数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/13 03:41 UTC 版)
「ワルシャワ・ゲットー蜂起」の記事における「死傷者数と移送者数」の解説
ユルゲン・シュトロープSS少将の報告書によると「検挙されたユダヤ人5万6065人のうち、7000人がゲットーでの作戦中に死亡。さらに6929人はトレブリンカへ移送して殺害した。あわせて1万3929人が命を落とした。この5万6065人とは別にさらに5000人から6000人が火災で焼け死んだ」という。しかし5万6065人のうち死亡した1万3929人をのぞく4万2136人の運命についてはシュトロープの報告書はまったく触れていない。しかし別の証言や資料から見て、どうやらマイダネク(ルブリン強制収容所)、もしくはトラヴニキやポニアトーヴァなどの強制労働収容所へ送られたようである。もともと「労働不能者」と看做されたゲットー住民はとっくにトレブリンカへ送られて殺されていたのだから蜂起の時点でゲットーに残っている者たちはほとんどが「労働可能者」である。したがってほとんどが労働力として利用されたのであろうと考えられる。とはいえ結局この後にマイダネクで行われた「収穫祭作戦」によって大多数は殺されてしまったようである。 ドイツ側の損害についてシュトロープの報告書は「16名が殺害され、85名が負傷した」としているが、この数は日々の損害報告とまったく一致していない。実際にはドイツ側ももっと多くの犠牲を出していたはずである。自軍の優位性を示すために損害を控えめに発表したものと思われる。とはいえユダヤ人側の損害の方が圧倒的に多かったことは間違いないと思われる。
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