歴史と主なプロダクション
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「ケンブリッジ・シアター」の記事における「歴史と主なプロダクション」の解説
1930年9月4日、アンドレ・シャルロ(英語版)の『Masquerade』でこけら落としが行われた。1972年ラリー・パーンズ(英語版)が本劇場に係る不動産賃借権を買い受け、1976年12月のジョン・カリーによる『The John Curry Theatre of Skating』といった多彩なショーを上演した。その後、ポール・グレッグ(英語版)率いるアポロ・シアターズ・チェーンが本劇場を取得、「The Magic Catle」へと改称されラスベガス的なマジックショーを行うたが失敗に終わり、1987年の改装と併せて名前も元に戻された。現在では、アンドリュー・ロイド=ウェバーが代表を務めるLWシアターズ(英語版)によって所有・運営されている。 ケンブリッジ・シアターにおける公演は、上演期間が比較的短く設定され、休館期間を挟みながら行われるのが特徴である。 本劇場はオープン時から映画上映用の設備を備えており、1930年代後半には映画の展示会の会場として用いられ、1969年に再度映画館として使用されている。1949年にはオードリー・ヘプバーンがコーラス役で出演したレビュー『ソース・タルタル』及びそれに続く『ソース・ピカンテ』が本劇場で上演された。演劇作品では、1960年2月にジョン・モーティマー初の戯曲『The Wrong Side of the Park』の初演が行われたほか、同年9月から上演が開始されたアルバート・フィニー主演『うそつきビリー(英語版)』は大きな成功を収めた。メノッティのオペラ『領事』のほかジェイ・ポメロイ主催のロシア・バレエ公演にも本劇場が使用されている。 注目すべきプロダクションとしては、1958年のピーター・コーク(英語版)作ジョーン・シムズ(英語版)出演『Breath of spring』、1963年のトミー・スティール出演『心を繋ぐ6ペンス』(678回)、1964年のブルース・フォーサイス(英語版)出演『Little Me』(334回)、『The Black Mikado』(1975年-76年)のほか、1970年代後半のカンダー&エッブ(英語版)作『シカゴ』が上演回数590回となっている。比較的最近のものでは、ロックンロールミュージカル『Return to the Forbidden Planet』(禁断の惑星への帰還)がある。シェイクスピアの『テンペスト』とその翻案映画『禁断の惑星』を下敷きにしており、1950年代及び60年代の曲が使用されている。1989年9月の開幕から1993年初頭まで上演され、本命の『ミスサイゴン』を破ってオリヴィエ賞の最優秀新作ミュージカル賞を受賞した。 『ジェリー・スプリンガー・ジ・オペラ(英語版)』は2003年10月14日から2005年2月19日まで上演され、物議を醸した。これに続き、奇術師ダレン・ブラウンの公演『Something Wicked This Way Comes』が1か月間にわたり行われた。同年7月7日にはフライング・ミュージックの『Dancing in the Streets』ロンドン初演が行われ、2006年4月22日に上演を終了した。その後、『シカゴ』がウェスト・エンド・シアターのアデルフィ・シアター(英語版)から1970年代にロンドン初演を行った本劇場へと場所を移して上演10年目を迎えたが、2011年8月27日でシカゴの上演は終了し、それより後の公演はすべてキャンセルされた。『マチルダ』は、2011年10月18日から本劇場で上演を開始したが、公式の初演日は2011年11月22日とされている。2017年4月をもって、マチルダは上演期間が本劇場史上最長のプロダクションとなった。
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