むさし‐あぶみ【武▽蔵×鐙】
むさしあぶみ (武蔵鐙)




●わが国の本州、関東地方以西から四国・九州、それに朝鮮半島や中国に分布しています。海岸に近い林内の湿ったところに生え、高さは30~60センチになります。葉は3出複葉で、小葉は卵形です。3月から5月ごろ、真っ直ぐに花茎を伸ばして、暗紫色から緑白色の仏炎苞に包まれた花を咲かせます。名前は、仏炎苞のかたちが武蔵の国で作られていた馬具の鐙(あぶみ)に似ていることから。この塊茎は有毒ですが、漢方では天南星(てんなんしょう)と呼んで、薬用にされます。
●サトイモ科テンナンショウ属の多年草で、学名は Arisaema ringens。英名は Jack in the pulpit, Musasi-Abumi。
武蔵鐙
ムサシアブミ
(武蔵鐙 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/18 23:33 UTC 版)
ムサシアブミ | |||||||||||||||||||||
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ムサシアブミ
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Arisaema ringens | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ムサシアブミ |
ムサシアブミ(武蔵鐙、学名 Arisaema ringens)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草。別称「由跋(ユハツ)」[1]、古くは「加岐都波奈(かきつばな)」[2]とも呼ばれていた。
特徴
地面から立ち上がる第一の葉柄の途中から二番目の葉柄が分岐し、その途中から花柄が伸びる。葉柄上端には先が細くなった三枚の葉(小葉)をつける、つまり3出複葉である。花柄は葉柄よりも短い。花(仏炎苞)の形が鐙に似ていること、武蔵の国でつくられた鐙が良質であったことから武蔵鐙と呼ばれるようになった。仏炎苞が枯れて剥がれ落ちるとトウモロコシ状の果実が出てくる。果実は秋になると真っ赤に熟しよく目立つ。
しかし、果実を含め全草にシュウ酸カルシウムを含む有毒草であり、少量を口にしただけでも短時間で強い痺れや痛みを引き起こすため、食用にはできない[3]。
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葉は三出複葉。
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花。見えているのは仏縁苞の背面。
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赤く熟した実。
分布
脚注
- ^ “由跋”. weblio. 2016年5月8日閲覧。
- ^ 高橋勝雄『野草の名前』 春、山と渓谷社〈山溪名前図鑑〉、2002年4月、[要ページ番号]頁。ISBN 4-635-07014-X。
- ^ 自然毒のリスクプロファイル:高等植物:テンナンショウ類|厚生労働省
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