歌舞伎舞踊の用語とは? わかりやすく解説

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歌舞伎舞踊の用語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/16 16:47 UTC 版)

歌舞伎舞踊」の記事における「歌舞伎舞踊の用語」の解説

所作事しょさごと歌舞伎演目中の舞踊的な部分を指す。大きく舞踊そのもの舞踊的な演劇とに区分することができ、伴奏が、前者場合には長唄後者場合には義太夫節常磐津節・清元節などの浄瑠璃となる。ただし両者のあいだの明確な区分不可能であり、なかには娘道成寺』のように途中で地方伴奏)が義太夫節から長唄変る例もあり、境界線きわめてあいまいである。なお浄瑠璃による所作事浄瑠璃所作事という。 浄瑠璃所作事は本来、数段形式歌舞伎の演目のうちの一段として作られたもので、その源流丸本歌舞伎、さらに遡る人形浄瑠璃にあることになる。現行の演目でいえば『仮名手本忠臣蔵』八段目道行旅路花嫁」や『義経千本桜』の「道行初音旅」などがこれにあたるその後この形式歌舞伎のなかで消化されてゆくにしたがって演目全体がひとつの舞踊もしくは舞踊劇となるオリジナル演目創作されるようになった。『六歌仙容彩』や『弥生の花浅草祭』(三社祭)などがこれにあたる。また『積恋雪関扉』(関の扉)や『忍夜恋曲者』(将門)のように、従前歌舞伎狂言における所作事残されたものもある。 変化物へんげもの一人踊り手早替り次々と異な役柄扮して踊るもの。江戸時代後期大い流行した役柄ごとに独立した一曲となっている。曲数により、〜〜五変化〜〜七変化などと呼ぶ。一曲ごとに衣装背景伴奏音楽種類が変わるため、見ていて面白い。変化物誕生ともなって役者に振りをつけて教え振付師誕生したさまざまな役を踊り分けるため役者腕の見せどころとして、初代瀬川菊之丞三代目中村歌右衛門四代目中村歌右衛門三代目坂東三津五郎七代目市川團十郎二代目尾上多見蔵四代目市川小團次四代目中村芝翫などが芸を競った。『藤娘』『六歌仙容彩』など。 松羽目物まつばめもの詳細は「松羽目物」を参照 能楽題名主題内容様式などを借用した舞踊劇。能の『安宅』をもとに、七代目市川團十郎数年歳月試行錯誤を重ねて書き上げ天保11年 (1840) 江戸河原崎座初演された『勧進帳』をその嚆矢とする。明治以降演劇改良運動一環として九代目市川團十郎五代目尾上菊五郎黙阿弥福地桜痴らとの提携により、『土蜘蛛』『釣狐』『茨木』などの新作や『船弁慶』『素襖落』などの能狂言書き替えた演目が創られた。大正になると、六代目尾上菊五郎、や七代目坂東三津五郎岡村柿紅提携して太刀盗人』『身替座禅』『高杯』『棒しばり』などを創った。さらに昭和にかけては二代目市川猿之助により『黒塚』『小鍛冶』などの近代的演出ほどこした松羽目物創作された。これらはいずれ今日歌舞伎舞踊代表的な演目となっている。

※この「歌舞伎舞踊の用語」の解説は、「歌舞伎舞踊」の解説の一部です。
「歌舞伎舞踊の用語」を含む「歌舞伎舞踊」の記事については、「歌舞伎舞踊」の概要を参照ください。

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