楽器とアクセサリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 21:28 UTC 版)
アンペグはそのアンプの対となる、癖はあるが独特な楽器を製作した。これは1962年頃のベイビー・ベース(フルサイズで木製ネック、チェロサイズのプラスティック・ボディ【たびたび明言される通り、グラスファイバーではない】のエレクトリック・アップライトベース)から始まった。デザインはZorkoから購入、ジェス・オリヴァーが再設計し、ニュージャージー州リンデンの工場の片隅で製造された。これはアンペグの価格表に1970年頃まで載っていた。 1960年代初頭には、アンペグブランドのギターとベースがバーンズ・ロンドンで製造されたが、これはあまり売れなかった。輸入コストが高く、フェンダーやギブソンの楽器と比べて非常に高価な物になったからである。ボールドウィンによるバーンズの買収に伴い、アンペグとバーンズの関係は終了した。 1966年、アンペグは自社製のロングスケール「ホリゾンタル・ベース(スクロールベース、Fホールベースという名で知られる)」を発表。フレット付き、フレットレス(最初の量産フレットレス・エレクトリックベースとされる)の両方が用意された。特徴的なホーンを持ちボディの異なるが回路は同じ「デヴィル・ベース」も作られた。当初はブリッジ下に変換器を使用していたが、1968年に一般的マグネティック・ピックアップを使用するよう再設計された。同時にショートスケールのフレット付き、フレットレスモデルも製造された。 1969年にホリゾンタル・ベースはダン・アームストロングの設計、製造による「シースルー」ギター、ベースに置き換えられた。ギターはスナップ式の交換可能なピックアップを採用し、音色の変更が可能であった。またショートスケールベースは2つのスタック・コイルとパンポットを使用し、トーンに広いレンジをもたらした。シースルーのルーサイトボディはアームストロングのオリジナルアイディアで、サスティーンの長さに非常に貢献したが、ひどく重かった。これらは他社にあっと言う間に真似をされた。シースルーの製造は、1971年にアームストロングとアンペグの、アンプ製造に関する財務的対立により終了した。 1970年代半ば、アンペグは日本製のギターとベースをスタッド・シリーズとしてラインナップした。ギターはスタッド、ヘヴィースタッド、スーパースタッド、ベースはビッグスタッド、リトルスタッドから成る。このシリーズは人気のあるフェンダーやギブソンに勝つための物であった。スタッドは安いっぽい造りの物がある(例えば、リトルスタッドは合板のボディとネック)一方で、高品質の物もあった(例えばスーパースタッドは金メッキのハードウェアを使用)。1990年代の終わりにアンペグはベビー・ベースとホリゾンタル・ベース、そしてシースルーのデザインを基にした木製の楽器と、シースルーを再投入した。 アンペグはコンパクトエフェクターも製造している。1960年代には単体リヴァーブを、1969年にはスクランブラー(訳注:オーヴァードライブ)を(これは2005年にリイシューされた)、1970年代半ばから終盤にはフェイザーを、そして1980年代半ばには日本製の6種のコンパクトエフェクターを出している。またアンペグブランドのピック、弦、ストラップ、ポリッシュ等を、サウンドキューブ、バスター(ピグノーズのクローン)といった練習アンプ同様に出している。
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