村人、他
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/16 05:55 UTC 版)
オリジナルでは農民たちが落ち武者狩りをやっていた事が明らかになり、農民たちに幻滅した侍たちへ菊千代が激昂するシーンがある。このシーンは農民たちが決して純朴で哀れな善人ではない(事実、映画冒頭で「落ち武者は殺せても野武士は殺せないのか?」と言うセリフも発されている)事を示すための描写だが、本作ではそういった描写は存在しない。そのかわり前述の村人による裏切りが発生するが、ガンマンたちは「家族や畑を守るための勇気ある決断」として農民を批判することはない。 原作では農民たちは最初から侍たちに村の防衛を依頼し、必要となったため侍と共に戦うことになるが、本作の農民たちは当初「自分たちで村を守るために銃を買う」ことを目的として街を訪れ、ガンマンたちへの依頼も銃の買い方と撃ち方を教えてもらうことだった。一方で農民たちはあくまでも「銃を手に立ち上がろうとするが、守られる立場」であり、原作と違ってクライマックスでの対決まで共闘することはない。 ペトラ 演 - ロゼンダ・モンテロス 志乃に相当するキャラクター。 イズトラカン村の若い娘で、ガンマン達に手篭めにされる事を恐れた父親によって男装させられている(志乃の父・万造に該当するキャラクターは直接登場しない)。やがてチコと惹かれあっていき、村に残ったチコと結ばれた。原作では父親がこれに激怒するが、本作では身分の違いが無いため特に咎められることもなく、これも原作で描かれた勝四郎との関係とは大きく異なる点である。 またオリジナルでは彼女以外に村娘はほぼ登場しなかったが、本作では「山に隠れさせていた」という事で多くの村娘が登場した。 演じたロゼンダ・モンテロスは、メキシコロケの監修も兼任している。 ミゲル 演 - ジョン・アロンゾ 利吉に相当するキャラクター。 長老の提案を受け、銃を購入しようとした際にクリスと出会い、村を守るガンマンを探すなど何かと協力する。 原作の利吉は妻を野武士にさらわれ、7人が野武士の山塞を先制攻撃した際に再会して……というくだりがあるが、本作では、そのエピソードは一切使われていない。 演じたアロンゾは、メキシコ人スタッフの通訳も兼任している。 長老 演 - ウラディーミル・ソコロフ 儀作に相当するキャラクター。 村の離れに住み、盗賊団を撃退するために銃を購入する事を勧める。原作では野武士の襲撃によって殺されるが、本作では生還する。最終決戦後、村を離れるクリスとヴィンを「大地を吹きあげ去っていく風」と評し、その旅立ちを見送った。 ヒラリオ インストラカンの村長。ガンマンを信用できず、ミゲル達と対立するが、最終決戦ではガンマン・村人が共闘する姿を見て、自らも戦いに加わった。 ソテロ インストラカンの村人。カルヴェラに村の手引きをする。 チャムリー 盗賊の人質となった子供を助ける勘兵衛の剃髪を行い袈裟や数珠を貸す僧侶に相当するキャラクター。 拳銃を買いに行った町でミゲルたちが出会った葬儀屋。黒人の遺体を霊柩馬車に乗せて埋葬すれば白人のならず者達に撃ち殺されてしまうため、躊躇していたところをクリスたちが霊柩馬車の運転を買って出た。
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