未開通区間について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 20:42 UTC 版)
「阪神高速5号湾岸線」の記事における「未開通区間について」の解説
六甲アイランド北出入口 - 名谷JCTが未開通のため、3号神戸線に次ぐ阪神間の第二ルートとしての機能は不完全である。湾岸線の住吉浜と神戸線の摩耶もしくは(ハーバーハイウェイを経由して)京橋の間で乗り継ぎ制度が実施されている。排気ガスや騒音による公害の元凶とされる大型車を湾岸線へ誘導するため、公害等調整委員会のあっせんに基づき、料金を200円割り引くロードプライシングが試行されたが、見るべき成果は得られなかった。 8期の駒ヶ林南出入口 - 名谷JCTは水底トンネルを含む長大トンネルで計画されており、費用面・技術面・運用面(危険物積載車両は水底トンネルを通行できない)での困難さが予想される。また、9期の六甲アイランド北出入口 - 駒ヶ林南出入口は特定重要港湾である神戸港を横断するが港湾関係者との調整が進まず、2009年(平成21年)3月まで都市計画決定さえされていなかった。そのため、並行するハーバーハイウェイを活用する案も候補として上がったが、活用する場合に容量不足になるなどの問題が多い。2003年(平成15年)に9期についての検討を行う大阪湾岸道路有識者委員会が設立され、2005年(平成17年)1月までに16回の委員会を開いて提言をまとめた。この提言を受けて同年2月に兵庫県は都市計画手続きを開始し、2009年(平成21年)3月に都市計画決定した。しかし同年内に自民党から民主党への政権交代が起こると、民主党政権が掲げた「コンクリートから人へ」の大号令のもと全国各地で公共事業が中止・凍結され、当道路も例外ではなく事実上の棚上げ状態となった。 自民党政権が復活した後の2014年(平成26年)に入り、神戸市内の六甲アイランド(東灘区) ‐ 駒ケ林南(長田区)の約14.5 km区間が建設費に関する県と市の負担割合の目途が立った事で、整備が進められるとの報道がなされた。報道によれば、阪神高速道路事業と国直轄事業を組み合わせた手法を取り入れる事で神戸市の負担を軽減し、また4者協議において更なるコスト削減策や残る未整備区間の方向性も併せて検討するとしている。2016年(平成28年)4月から一般国道2号 大阪湾岸道路西伸部(六甲アイランド北 - 駒栄)として国土交通省による公共事業として事業化された。2017年(平成29年)には公共事業と有料道路事業の合併施行方式が導入され、2018年(平成30年)7月に国港湾事業の参画が決定された。 そして2018年(平成30年)12月22日、国土交通省・阪神高速道路・兵庫県・神戸市は六甲アイランドで西伸部の起工式を行った。事業費は5000億円で、完成まで10年を見込んでいる。 道路規格は第2種第1級、設計速度は80 km/h、車線数は往復6車線の計画である。
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