第2種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/09/19 14:06 UTC 版)
「国鉄ケ100形蒸気機関車」の記事における「第2種」の解説
第2種は、1922年(大正11年)に深川造船所で2両が製造された機関車で、第1種が建設局の発注であったのに対し、こちらは工務局の発注であった。製造番号は不明であるが、車蒸番号は臼井の調査によれば、49, 50に相当する。基本寸法はほぼ共通であるもの、動輪直径をはじめ、形態は大きく異なっていた。まず目立つのは、蒸気ドーム側面に設けられた加減弁である。また、ボイラーの大きさやシリンダの寸法は、同じ深川製の車軸配置0-6-0(C)形のケ150形と共通であり、第1種と同じ形式に編入したのは、ずいぶん乱暴な話であった。 この機関車について特筆すべきは、番号の錯誤である。公報達によれば、両機はケ106, ケ107とされているが、現車に付された番号はケ105, ケ106であった。つまり、ケ105が重複し、二車現存状態になっていたことになる。臼井が施設局と工作局の台帳を実見した結果によると、施設局では雨宮製のケ105は車蒸1号、深川製のケ105は車蒸49号(ケ106は車蒸50号)と整理されており、工作局ではケ100をポーター製、ケ101 - ケ105を雨宮製、ケ106, ケ107を深川製としており、施設局の台帳の方が実態に則していたことになる。工作局台帳のポーター製ケ100は、明らかに誤りで、別の機関車との混乱があったと思われるが、実態は詳らかでない。 第2種の2両は、1922年12月に落成し、東京改良事務所に配置された。その後、山口、岡山、広島の各建設事務所をめぐり、最後は新橋工事事務所(横須賀線延長工事)であった。廃車は両機とも1954年(昭和29年)度であるが、実際はかなり以前から休車状態で放置されていたようである。その後、両機は浜松工場で解体された。
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