望星丸とは? わかりやすく解説

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望星丸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/27 07:35 UTC 版)

開国博Y150で横浜港に寄港中の本船
基本情報
船種 海洋調査船
船籍 日本
所有者 東海大学
運用者 東海大学
建造所 三保造船所
母港 清水港
航行区域 遠洋国際
船級 JG(第一種船)
信号符字 JGAW
IMO番号 9057989
MMSI番号 431587000
経歴
竣工 1993年10月[1]
現況 就航中
要目
総トン数 1,777 トン
2,174 トン(国際)
全長 87.98 m
12.80 m
深さ 8.10 m
満載喫水 4.80 m
機関方式 ディーゼル
主機関 ヤンマーディーゼル 4サイクル過給器付 2基
推進器 4翼可変ピッチプロペラ(直径3m) 1基
出力 5,000 PS
航海速力 16.0ノット(両舷機運転)
14.0ノット(片舷機運転)
航続距離 7,500海里(両舷機運転)
搭載人員 教員・調査員17名、実習・研修学生120名、練習学生20名
乗組員 33名
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東海大学の海洋調査船・研修船望星丸の煙突マーク 20120716に横浜港で撮影

望星丸(ぼうせいまる[2])は、東海大学海洋学部が、海洋実習および観測に用いる海洋調査研修船である[1]。本項目では、1993年に就航した3代目を取り扱う。

概要

東海大学は海洋調査船として、また東海大学丸(1962年就航)の代船として就航した東海大学丸二世(1968年就航・建学25周年記念事業)、そして望星丸 (初代)(1971年就航・建学30周年記念事業、漁業取締船東光丸 (2代) を購入し再艤装)の代船として就航した望星丸二世(1978年就航)の2隻を運用していたが、これらの後継船として1993年三保造船所で建造されたのが本船(建学50周年記念事業)である。

船舶安全法施行規則に基づく第一種船であり、旅客船として遠洋国際航海を行う資格を有する。本船は海洋調査船として各種調査研究に従事するほか、海洋実習船として海洋学部の教育活動の場となっており、必修科目である「海洋実習」のほか、各専攻に合わせた「専門航海実習」が本船で開講されており、年間3,500名を超える学生が乗船する。

運航は委託せずに自前で行っており、船員は全て東海大学が雇用した船舶職員である[3]

設計

船体は上部からコンパス甲板、航海船橋甲板、短艇甲板、上甲板、第二甲板、下甲板の5層構造で、8つの水密区画に分割されており、また機関室と主発電機室は分離されている。水密扉は操舵室から遠隔操作が可能で、損傷時復原性を考慮した設計となっている。加えて、冬季北方海域の航海を想定して日本海事協会のID級耐氷構造を有する。

機関構成は2機1軸で、遠洋航海のための巡航能力と、研究調査のための微速航行能力を両立するため、主機および減速機、可変ピッチプロペラの操作により、高速巡航(両舷運転・高速ギア)、経済巡航(片舷運転・高速ギア)、超微速連続航行(片舷運転・低速ギア)の各モードでの運航が可能である。船内居室の快適性の向上と研究機器への影響を避けるため、主機関、減速機、主発電機は弾性支持となっており、船内の騒音振動および水中放射雑音を低減している。

設備

搭載した各種観測機器により、大気海水波浪などの基本的な海洋観測、海底音響探査、海洋水産資源調査などを行う。観測機器の運用のため、船尾の作業甲板には各種ウィンチ、Aフレームクレーン、中折れクレーンなどが装備されている。採取した試料の分析のため、船内にはウェットラボ・ドライラボが設置されており、ワークステーションを使用した情報処理まで船上で一貫した作業が可能である。

  • 精密音響測深機(PDR)
  • 高精度塩分計
  • 科学計量魚探
  • 超音波流速計(ADCP)
  • 大気・海水二酸化炭素測定装置
  • サーモサリノグラフ
  • 電機伝導度水温水深計
  • CTDOV
  • 衛星画像受画解析装置
  • 自動気象観測装置
  • 波浪計測装置
  • 地層探査機(SBP)
  • エアーガンシステム
  • 磁力探査装置
  • オートアナライザー

画像

脚注

  1. ^ a b 海洋調査研修船 望星丸”. 東海大学 (2011年6月13日). 2011年6月13日閲覧。
  2. ^ 東海大学学園史資料センター編『東海大学学園史資料センター写真展』パンフレット 11頁 発行日2008年10月28日
  3. ^ 「望星丸」を支えた2人が引退 / 東海大学新聞

参考文献

関連項目

外部リンク





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