暴露本「野獣の怒り」
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「ボブ・サップ」の記事における「暴露本「野獣の怒り」」の解説
2013年には自身の証言を口述筆記した暴露本である「野獣の怒り」を双葉社から出版した。本著での内容は以下のとおりである。 リング上関連 自身とK-1の関係が悪化した原因は谷川の能力の低さやK-1という組織の杜撰な経営実態にあったと主張し、FBIがK-1やPRIDEの組織的犯罪を疑惑視しているという説も唱えた。 2006年5月15日の『K-1ワールドグランプリ』アムステルダム大会は敵前逃亡ではなく契約延長の話がまとまらず無契約状態のまま試合当日を迎えてしまったという問題故に試合を行えないと判断したことが真相であり、試合出場を拒んだ自身に対してオランダ人プロモーターがマフィアらしき男と共に控室でギャングの存在を示唆しつつ銃を取り出す仕草を見せて出場を強要したと説明した。 2006年のある日にFBIから捜査協力要請が来たのでオフィスに向かい、そこで担当官は捜査について何もいわなかったが自身は「FBIはK-1の組織的犯罪、マネーロンダリングや脱税、そしてマフィアやヤクザとの関係などを疑惑視している」と悟ったと記述されている。 谷川との関係が悪化した直因は2003年12月31日の曙戦であり、それについて「イベントは大成功だったが、それで谷川は天狗になってしまった。最初に会った頃は腰の低い、シャイでいいヤツだったんだけどな……。」と谷川の変貌ぶりを表現すると共に、件の試合で1R終了間際に曙がうつ伏せに倒れたまま微動だにしない姿を見せた際のレフェリーの対応を見て「"(完全にダウンしているのに)何をやっているんだ!"と思ったよ。試合を続けさせたい"別の理由"でもあるのかと疑ったくらいだ。試合終了のゴングが鳴るや、オレは曙のもとに走った。曙を助けないと、本当に死んでしまうと思ったんだよ。」とK-1の安全管理の拙さを感じたことも話した。 ガオグライ・ゲーンノラシンが貧窮に喘ぎ、タイ国内で1戦ごとに(タイの物価相場が日本の10分の1程度とは言え)10ドルから20ドルのファイトマネーの試合をこなし、日々の糧を受けている旨を書いている。 リング外 K-1ファイターの中には婦女暴行を起こすものも存在したためK-1側がグルーピーの女性を一部ファイターに手配することでトラブルに発展する可能性を避けていたとしている。自らの性的嗜癖についても記述がある。 元ファイターの窮状について、「ゲーリー・グッドリッジはパンチドランカー、アレクセイ・イグナショフはアルコール中毒、マイケル・マクドナルドは統合失調症に苦しんでいる。」と証言しており、生活に困ったファイターをサポートするためスポンサーを集めて引退基金を作り彼らに還元されるように活動していると明かしている。 マイク・タイソンとは今や個人的に食事する間柄である。ファイトマネーで折り合いがつかない、タイソン本人の犯罪歴から日本への入国が不可能といった問題によりK-1でタイソン戦が実現しないとサップ本人が当初より予想していたことも明かされている。
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