暴露・スキャンダル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 16:34 UTC 版)
掲載からまもなく、ソーカルは別の雑誌においてこの論文がまったく無内容な疑似論文であることを暴露し、大きなセンセーションを巻き起こした。『ソーシャル・テキスト』誌自体は、発行部数が当時800部ほどに過ぎなかったが、ソーカルが別の雑誌で自分の行動を告白すると社会的な注目を浴び、ニューヨークタイムズやル・モンドなど有力紙で報じられた。ソーカルは後に「一般向けのジャーナリズムと専門家向けの出版界に嵐のような反応を引き起こした」、と振り返っている。 ソーカルの疑似論文が掲載されたのは、科学論における社会構築主義に対する批判への再反論や、ポストモダン哲学批判への再反論をあつめた特集号で、「サイエンス・ウォーズ特集号」と題されていた。そこにソーカルの疑似論文の無意味さを見抜けず掲載してしまったことを、ソーカル自身は、編集者にとって「考えられるかぎり最悪の自滅行為」だったと嘲笑している。 疑似論文を掲載した『ソーシャル・テキスト』誌は査読制度を採っていなかったために失態を招いたと言われ、事件からまもなく査読制度を取り入れた。
※この「暴露・スキャンダル」の解説は、「ソーカル事件」の解説の一部です。
「暴露・スキャンダル」を含む「ソーカル事件」の記事については、「ソーカル事件」の概要を参照ください。
- 暴露・スキャンダルのページへのリンク