昭和(戦後)~現代
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1948年(昭和23年)7月20日に「国民の祝日に関する法律」が施行され、大正天皇祭は休日から外されたが、以降もクリスマスは年中行事として定着し、行事も盛大に行われるようになった。また、12月23日生まれである明仁が皇位にあった平成年間には、クリスマス・イヴが天皇誕生日の振替休日となる年もあった(1990年・2001年・2007年・2012年・2018年)。 ショッピングセンターでは、早いところは11月上旬からクリスマスツリーが飾られ、クリスマスセールが行われる。店内にはクリスマスソングが流れ、洋菓子店ではクリスマスケーキが販売される。街中では街路樹に豆電球(2010年代以降は省エネルギーに配慮してLED照明)が飾り付けられる(イルミネーション)。庭のある家庭では、庭木や家屋に電飾を施すこともある。商業施設などの場合、12月24日のクリスマス・イヴに、イベントを開くことがある。 イギリスおよびイギリス連邦諸国では、12月26日に使用人や配達人にプレゼントを渡すボクシング・デーがあり、1月6日までをクリスマス期間ともしている。一方、日本では12月26日になると、クリスマスの飾りが一転して門松などの正月飾り(日本の神道式)に付け替えられたり、小売店などでも正月準備用や大掃除用商品の陳列・販売が中心となる、BGMも『お正月』が流れる、という点が世界的に見て特徴的である。これは「クリスマス」を神聖な宗教行事としてではなく、商業行事としてみなすために起こる状況である。近年では、1月1日の「カウントダウンイベント」が盛んになる12月31日深夜まで、イルミネーションがそのままにされているところも出てきている。 日本でもクリスマスは大きなイベントとして定着したが、やはり本場のキリスト教圏と比べるとその規模は小さいという指摘もある。2014年に旅行サイトのスカイスキャナーが発表した「宗教的あるいは個人的、思想的な理由などでクリスマスを祝う習慣がなく、クリスマスの大騒ぎを避けたいと思っている」人に勧める「クリスマスを避けるために行く国トップ10」のランキングでは、イスラム国家のサウジアラビア、アルジェリア、イランや、仏教国のタイ、社会主義国家の中国や北朝鮮などを押さえ、日本が1位となっている。「サンタをたまに見かけるかもしれないが、日本はクリスマスが祝日でなく、12月25日も人々は普段通り仕事をする」ためである。 ファーストフードでクリスマスを祝う風潮は日本独自のものであり、海外では「キリストの降誕祭を安価なファーストフードで祝うのは如何なものか」という見方が主流である。
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