日本食ブームと吟醸酒の国際化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:39 UTC 版)
「日本酒の歴史」の記事における「日本食ブームと吟醸酒の国際化」の解説
バブル期の揺り戻しであった平成不況から2006年(平成18年)第1四半期に抜け出ると、淡麗辛口ブームも終焉し、伝統的な日本料理が再評価されるにつれて、昨今では濃醇系の日本酒もシェアを回復してきているが、日本酒全体の消費は長期低迷を脱していない。 その間にも、日本酒の品質向上に向けての試行錯誤、技術改良がさまざまに重ねられてきた結果、古代に日本酒が醸されて以来、特に吟醸酒(吟醸系の酒)の品質は、史上最高水準に達していると言ってよいのだが、消費が回復するには至っていない。国税庁発表によれば、日本酒の日本国内での消費量は、2006年(平成18年)には全盛期の半分近くまで落ち込んでしまっている。 むしろ世界市場において日本酒の高品質が評価され始め、日本酒の輸出量は年々倍増している。普通酒を造るレベルの設備を持った日本酒醸造所であれば、世界にも多く存在しており、必然的に日本の水や技術でしか作れない、吟醸酒に代表される高級酒が日本からの輸出の中心となっている。日本食ブームに伴い「吟醸酒ブーム」の中心は、2000年代には日本ではなくアメリカ合衆国・フランスを中心とした世界に移ったと言われる。ニューヨークやパリなどでは、食前酒として日本産の吟醸酒を飲むのがトレンドとされている向きもある。[要出典] イギリスでは日本食人気の高まりを反映して、伝統あるワインコンテストである「International Wine Challenge」に、2007年に「SAKE」部門が新設された。2012年には292蔵689銘柄が出品されている。
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