日本における中国茶の広まり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 09:55 UTC 版)
「中国茶」の記事における「日本における中国茶の広まり」の解説
1970年代に至るまで、日本では主に緑茶と紅茶が飲まれており、中国茶はまだ一般的に認識されていなかった。しかし、当時の人気アイドルグループがテレビ出演の際に「(自分たちが)こんなにスリムなのはウーロン茶を飲んでいるから」などと発言したことによって、中国茶に痩身効果を期待する人が増え、ウーロン茶ブームが起こる(詳細は烏龍茶#清涼飲料水参照) 。 これを契機に、日本の茶葉消費者における中国から輸出された茶葉の割合が増加し、ウーロン茶以外にも多くの中国の茶葉が一般的に愛好され、次第に文化としての「中国茶」が受容された。これにともない、中国茶が1990年代の後半からマスメディアに登場する頻度が高くなり、2000年以降増加し、それらの記事は「ウーロン茶」としてひとくくりに紹介するのではなく、具体的な産地や品種など中国の代表的な銘茶を中国茶として挙げている。ここからも、日本における中国茶の広まりが伺える。 日本での中国茶に対する認知が広まると同時に、1994年に日本で初めての本格的な茶芸館が東京池袋にオープンするなど、中国茶を取り巻く環境も大きく変化している。その後、大都市を中心に中国茶の専門喫茶店や茶葉の販売店が相次いで出現した。また、日本中国茶協会(1997年)、日本中国茶文化協会(2001年)、中国茶インストラクター協会(2001年)、日本中国茶文化復興協会(2002年)など、わずか数年の間に「中国茶」の知識や茶芸を広めることを趣旨とした文化団体も次々に設立。これらの専門店や組織を中心に、各地で茶葉や茶の入れ方、楽しみ方などに関する講習が広く開催されている。その中で中国茶葉博物館や中国国債茶文化研究会などとの連携で中国国家茶芸師の資格取得の講座も開催され、2000年代初め頃からは日本人の間で実際に資格を取得する者もある。こうして、日本における中国茶に対する関心や消費が増加し、2000年代後半から多様多種な中国茶が広く認識され、中国茶は普及してきたといえよう。
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