新運営方針への批判と市長の反論
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「武雄市図書館・歴史資料館」の記事における「新運営方針への批判と市長の反論」の解説
下記の多くの懸念が出された発端でもある、2012年5月8日の新図書館構想発表の記者会見(発表側によるネット中継あり)での、樋渡と高木浩光の質疑応答では、新運営方針に関し「肝心な部分に関して事前に熟慮がなされていないということが露呈」した。 同年5月28日、日本図書館協会は「指定管理者制度導入の理由」「指定管理者制度導入の手続き」「図書館サービスと『付属事業』について」「安定的な労働環境(開館日増加・開館時間の延長と経費節減による図書館員の労働環境の問題)」「図書館利用の情報(Tカード・Tポイント導入による図書館利用に関する個人情報の取扱いの問題)」「図書館利用へのポイント付与(Tポイントを付与することの行政サービスとしてのあり方)」の6項目に関して疑問・懸念を表明した。これに対し、樋渡は自身のブログ「武雄市長物語」に「日本図書館協会の見解は対案無しの荒唐無稽だ」というタイトルで反論を表明した。 また図書館問題研究会も同年5月22日、Tカード・Tポイント導入による個人情報の取扱いの問題に対して懸念を表明している。 同年9月7日、図書館利用者の市民有志による「武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会」は、上記の流れを受け、市図書館の独自改革案と公開質問状を市議会議長に提出している。 同年9月18日、日本文藝家協会は5項目からなる「図書館業務の民間委託についての提言」を発表した。この発表自体は武雄市図書館を直接名指ししていないが、提言の1つに「貸出に対してポイントサービスなどの営利企業のシステムを持ち込まない」があり、武雄市図書館の新方針に対する発表であると報道されている。著作権の権利者団体である日本文藝家協会の提言に対し、樋渡はtwitterで「論外」「荒唐無稽」と発言している。 2013年3月6日、日本書籍出版協会は「武雄市図書館に関する質問書」を樋渡に提出した。文藝家協会と同じく、MY図書館の懸案である著作権処理について考える際、欠くことのできない相手である書籍出版協会に対し、武雄市は樋渡市長名義の回答文書を公式Facebookに掲載した。また樋渡は自らのブログ上で「オープン1か月を切って、何を今さらと思うんですが、それはそれとして、こうやって関心を持ってくださることはとても良いことだと思います。地方にとって、無関心は最大の悪。そういう意味では、日本書籍出版協会(初めて聞きましたが)のご質問はありがたく思います。二の矢、三の矢、お待ちしています。日本の書籍出版の発展のために頑張ってください。僕らも応援します」という記事を公開した。 同年7月7日、図書館ボランティアの市民団体「図書館友の会全国連絡会」は、この問題に関して樋渡の独断的手法まで踏み込んだ声明を公表した。
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