恒星船
恒星間旅行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/28 01:08 UTC 版)
「マグネティックセイル」の記事における「恒星間旅行」の解説
恒星間の宇宙空間は僅かな量の水素を含んでいる。高速で移動するセイルは、水素中の電子と陽子を逆方向に加速して引き裂くことによりこれをイオン化する。イオン化とサイクロトロン放射によるエネルギーは、宇宙船の運動エネルギーから消費され、宇宙船を遅くすると考えられる。 恒星のヘリオポーズの外側の恒星間航行では、マグネティックセイルはパラシュートのように、宇宙船を減速させることができる。これにより、恒星間旅行の半分を占める減速のために推進剤を積む必要がなくなり、旅にとって大きな利益となるだろう。マグネティックセイルに関連した考えとして、加速と同規模のエネルギーを必要とする"減速"のため、巨大な磁場を展開して、星間物質の抵抗を宇宙船のブレーキとして利用しようというアイデアも提案されている。マグネティックセイルは1985年にロバート・ズブリンとダナ・アンドリュースによって、磁場で星間物質を集めるバサード・ラムジェット (Bussard ramjet)の概念から発展して、他の使用法より前に、この目的で提案された。しかし、ラムジェットへの星間物質による抗力は、それにより得られる推進力より遥かに大きかった。[要出典] またマグネティックセイルでは、高エネルギーの加速器から宇宙船に向けて荷電粒子ビームを発射することで、ビーム推進を使うこともできる。セイルはこのビームにより、大きな運動量を受け取るだろう。これにより、レーザーによるソーラーセイルよりも遥かに高い加速を提供できると考えられるが、荷電粒子ビームはレーザーよりも短距離で拡散してしまうだろう。
※この「恒星間旅行」の解説は、「マグネティックセイル」の解説の一部です。
「恒星間旅行」を含む「マグネティックセイル」の記事については、「マグネティックセイル」の概要を参照ください。
- 恒星間旅行のページへのリンク