性描写についての苦情と問題化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 01:47 UTC 版)
「幸せの時間」の記事における「性描写についての苦情と問題化」の解説
放送開始直後より、過激な性表現を問題視する視聴者からの苦情が東海テレビ等に多数寄せられ、BPO(放送と青少年に関する委員会。以下、BPOと略す)が2012年12月17日に審議の対象とすることを決定した。BPOは、審議や東海テレビとの意見交換等を経て、2013年1月22日「公共性の高い地上波の表現者が、確たる信念もなく、一定の基準を逸脱した表現を行うことは、地上波における表現の自由に自ら枷をはめ、ともすれば、視聴者を愚弄していると受けとめられる危険性があるということを自覚して」ほしいと指摘した。そして東海テレビに対し、再発防止策の提示や地上波の公共性に関する東海テレビの認識について説明を求めた。 なお、東海テレビはBPOとの意見交換の中で、問題となった性描写について「個別のシーンではなく全体を視聴してから判断してほしい」、「ことさら好奇心を煽ったり、それ自体を強調して売り物にする意図では決してない」などと説明をしている。 これらの経緯を経て、BPOは2013年2月26日の審議において、委員会としては初めて委員長談話を出すことを決定、2013年3月4日、「番組制作者は国民の教養形成という“公共善”実現の仕事をしているとの自覚を持ってほしい」などとする談話を発表した。(テレビドラマがBPOの審議の対象となったのも初めてである。) 東海テレビは、委員長談話の発表に先立ち、2013年2月25日付けでBPOに対して報告書を提出した。報告では「行き過ぎた性的表現があったと認識し」、「ドラマの制作段階での議論、放送前の段階でのチェック体制に不十分な点があったこと」や「日本民間放送連盟が定めた放送基準、自社の放送基準の運用面に課題があった」と認めた。具体的には「個々のシーンにおいて、視聴者の方々に戸惑いや不快感を与えてしまったことは、演出上、表現上の配慮や工夫が足り」なかったり、「毎回のドラマ最後の次回予告において、過激な性的表現を含むシーンを入れたことも判断に甘さがあった」などとしている。 委員長談話を受け、東海テレビは2013年3月4日付けで役員と従業員の処分を行った。編成・制作担当の取締役を役員報酬10%カット一か月、制作局次長とゼネラルプロデューサーを減給、プロデューサーを厳重注意とした。 一方で東海テレビは、本作公式サイトで、過激さ自体を強調した表現をしている。たとえば、制作発表における国友やすゆきの次のようなコメントを『このドラマの過激さはギリギリ限界…』と題して掲載した。「…過激なシーンが多いので、まずテレビドラマ化はないと思っていました。もしテレビでやっていただくんだったら、昼ドラがいいなあとすごく思ってまして、今回実現して嬉しく思っています。 今、第1話の試写を拝見しまして、皆さん気合が入っていて、ギリギリ限界まで頑張っている感じがあったので…」。
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