徹夜組の定義と概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 00:17 UTC 版)
「コミックマーケットが抱える問題」の記事における「徹夜組の定義と概要」の解説
「徹夜組」(または「深夜来場者」)とは、当日の公共交通機関の始発便の最寄駅への到着時間(コミックマーケットの場合、従前は準備会が指定しているツアーバスが東京駅に到着する時刻である4時30分とされていたが、そうしたバスの運行が既に廃止されていたため、C89より「一般的な電車の始発時間」と改訂された)よりも前、さらには前日の段階から会場周辺地域に乗り込んで、会場前に徹夜で並ぶ、あるいは会場周辺を徘徊するなどして開場時間を待つ一部の参加者のことを指す。ただし一般的に持つ「徹夜」または「徹夜行為」の意味が曖昧の為、準備会では主に「深夜来場者」という表現を利用する(例えば「深夜から会場前で列に並んだが、列内で睡眠を取ったから“徹夜”ではない」などという主張を防ぐため)。また、この表現は「徹夜組は規約違反者であるためコミケットの参加者とは言えず、会場周辺での徹夜行為はイベントの妨害である」という考えを持つ者が、徹夜行為を行わない普通の参加者と区別する意味で用いる事例もある。 準備会ではこのような徹夜行為を禁止しているにもかかわらず、毎回コミケット開催期間中の会場周辺では数千人規模での徹夜行為が繰り返されており、準備会も警告を行っている。現在の「徹夜組」の行動は、一般的には開場後の比較的短時間での完売(売切)が確実視される企業ブースの商品や大手サークルの目当ての同人誌の確実な入手を目的とした行為と目されがちである が、元々コミケット自体が「合宿」などの徹夜イベントを半ば恒常的に開催していた日本漫画大会の元参加者たちによって立ち上げられたイベントであったという経緯などから、会場周辺での徹夜行為そのものをコミケットの事実上の周辺イベントとして捉えて参加目的の1つにしている層がコミケットの歴史のごく初期から存在しており、この様な者たちへの厳しい対処を、自身も日本漫画大会の「合宿」に参加した経験を持つかつての代表者の米澤嘉博が心情的なものもあって早い段階で下せなかった 後遺症という一面がある。この様な複雑な事情を抱えながら、主催者サイドは「徹夜組」への対策に現在でも追われ続けている。 2000年代以降は、特に子供連れの「徹夜組」の登場が大きな問題としてクローズアップされており、カタログでも「通常の子連れ参加の賛否両論とは次元の違う問題です。絶対にやめてください。」とより強い警告を発する事態となっている。
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