役者の格付とは? わかりやすく解説

役者の格付

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/02 18:39 UTC 版)

名題」の記事における「役者の格付」の解説

かつて芝居小屋入口の上方には、その日演目紹介した名題看板なだい かんばん)が掲げられていた。今でいう公演予告ポスターで、各演目代表的な場面描いた眼目がんもく)の脇には、演目外題芝居文字呼ばれる書体太々墨書きされており、そこにはその日出演する主な役者名跡定紋列挙されていた。ここから名題看板載るような役者のことを名題役者なだい やくしゃ)・看板役者かんばん やくしゃ)などと呼ぶようになり、これが名のある歌舞伎役者として認められたことを示すひとつの目安となった江戸後期書かれ百科事典の『守貞謾稿』の後集卷之二には: ……また名代看板と云ひて、京坂一枚看板似たる物あり。上に眼目とすべき狂言の圖を畫き、下に外題墨書す。三都ともにこの看板に出るを役者の名譽規摸とすることなり…… とある。 役者世界徒弟制であり、とりわけ江戸期厳格な階級制度をとった。やがて「名題」は、座頭ざがしら)に次ぐ役者階級を指す言葉となった名題以外の役者における階級は以下のようになる相中あいちゅう中通りちゅうどおり下立役(したたちやく人足台詞がなく、舞台行ったり来たりするところから)、稲荷町動物の役を演じるところから、または楽屋稲荷神祀ってあったところから)と通称された。 幕末から明治期にかけて、次のように再編された。 名題下なだいした相中上分あいちゅうかみぶん) 相中 新相中しんあいちゅう名題以外の役者部屋割り定められた、ひとつの大きな部屋雑居した。地位の低い俳優を「大部屋俳優」と呼ぶ習慣はこのことに由来している(歌舞伎以外の分野にも残った)。また、江戸芝居小屋においては大部屋三階にあることが多かったことから「三階さん」とも呼ばれた大部屋から名題にまでなったのは初代中村仲蔵などごく少数であった。 現在でも歌舞伎役者名題名題下なだいした)の二種に大別されている。しかしその基準昇進手続きは、看板に名が載れば良かったかつてとは比較ならないほど複雑で迂遠な手続きを必要とするものになっている。その概略次の通り日本俳優協会が行なう「名題資格審査」の試験合格する名題適任証」を取得する 先輩贔屓筋・興行主など関係各方面賛同を得る 名題昇進披露行なう

※この「役者の格付」の解説は、「名題」の解説の一部です。
「役者の格付」を含む「名題」の記事については、「名題」の概要を参照ください。

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