幼稚園受験の現状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 17:57 UTC 版)
幼稚園受験自体はそう珍しいことではない。簡単に言えば、近所にある私立や公立の幼稚園に入園する前に、簡単な書類審査や面接をすることも広義で言えば幼稚園受験といえる。ただし、この記事で取りあげる国立や特定の幼稚園を受ける場合は様子が違ってくる。 近所にある幼稚園ではなく、あえてこれらの幼稚園を受験させる理由は家庭によって様々である。「幼小一貫教育でスムーズな教育を受けさせたい」「しっかりとした理念を持つ園と環境の中で子供を育てたい」という教育的事情、「系列の小学校へ幼稚園から内部進学し、小学校受験を避けたい」といった進学事情、「習い事や小学校受験に理解のある園や家庭の中で過ごしたい」「両親共働きなので都合の良い設備をもったところがいい」という環境的事情、「受験をするか、内部進学をするかどうかなどは一切決まっていないものの選択肢だけは広げておきたい」という今後の備えなどが挙げられる。「学力競争の中学受験は避けたい。小学校受験も人気の高まりにつれて難しくなってきたということで、幼稚園から高校・大学までエスカレーターで上がっていけるところがいい」という理由で受験を希望する者もいる。 一方、幼稚園の設立・運営の意図も様々である。これらの幼稚園は一条校として学習指導要領を踏襲しつつも、独自の教育方針・特色のある指導で教育を行っている。「系列校との幼小一貫教育のため」「系列の大学などでの教育実習の場のため」といったものから、「プリスクール同様に英語などの早期教育を行いたい」「運営母体の宗教の教えに従った子育てを行いたい」「公立よりも意識が高い保護者だけを集めた環境で、切磋琢磨させたい」「両親共働きだからと進学を諦めるのではなく、それをサポートしたい」などが挙げられる。 こういった保護者と幼稚園の互いの要求が一致したところで、入園希望者が募集定員を上回り、幼稚園受験という環境が生まれている。 そんな中にも少子化などの社会の波は少しずつ影響を及ぼしており、需要と供給のバランスが崩れて入園希望者が定員割れを起こしたり、園側の環境の変化で子供を受け入れられなくなったりすることで、規模縮小~閉園という展開をたどってしまう園も少なからず存在する。 一時期、「保育園に通っていると幼稚園受験・小学校受験に不利だ」という噂がまことしやかに流れたことがあるが、半分は嘘である。幼稚園が気にすることは、保護者に参加してほしい行事に保護者が毎回出席できるかどうかである。両親共働きで保育園に通わせているような家庭は、学校行事の参加が難しく、その場合は入園を嫌がられるであろうという推察が発端である。それは実際正しいのだが、共働きが珍しくない昨今では園も柔軟になっている。警察など緊急を要する職業はある程度は仕方ないとはいえ、保護者としては学校行事にはできる限り取り組んでいくし、なるべく都合をつけるように努力する。もし参加できない場合でも子供へのフォローはしっかりと行うという姿勢を示せれば問題はない。[要出典]
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