平和主義

実用日本語表現辞典

平和主義

平和主義（へいわしゅぎ）とは、戦争や暴力を否定し、平和を尊重する立場を指す。平和主義では、国際紛争の解決において武力行使を避け、対話や交渉を通じて平和的な解決を図るという原則を持つ。平和主義者は、人間の尊厳や生命を尊重し、社会の公正と平等を追求する。 平和主義は、非暴力主義や反戦主義とも関連が深い。非暴力主義は、個人や集団が暴力を用いずに目的を達成しようとする思想であり、反戦主義は、戦争そのものを否定する立場を取る。これらの思想は、平和主義の一部とも言える。 また、平和主義は、国際法や人権法の原則とも密接に関連している。国際法は、国家間の紛争解決における平和的手段を規定し、人権法は、個々の人間の尊厳と権利を保護することを目指す。これらの法の精神は、平和主義の理念と一致する。 現代では、平和主義は、教育や文化、芸術などの分野でも重要なテーマとなっている。平和教育は、次世代に平和主義の価値を伝えるための教育であり、平和をテーマにした文化や芸術作品も多く存在する。これらは、平和主義の理念を広め、社会全体の平和への意識を高める役割を果たしている。

（2023年9月16日更新）

平和主義

読み方：へいわしゅぎ

「平和主義」とは、「平和を理想として追求する立場」および「暴力や武力を用いることをよしとせず、あくまでも平和的に物事を進めようとする考え方や取り組み方」を意味する語。

利害の対立する相手に対しても暴力に訴えることはなく、恫喝や脅迫などの手段を用いることもなく、協議や交渉などの非暴力的かつできるだけ穏便な方法で解決を図ろうとする姿勢、これが平和主義である。

日本国憲法では「恒久の平和を念願し」（憲法前文）、「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」（憲法第9条）、戦争と武力とを永久に放棄して国の交戦権を認めない（同）としている。この立場を指して平和主義と呼ぶことも多い。

（2022年12月8日更新）