工事凍結
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 15:24 UTC 版)
「大阪電気軌道四条畷線」の記事における「工事凍結」の解説
鉄道省は大軌四条畷線の特許が下りたころ、片町線の電化計画を立てていたが、関東大震災復興工事に伴う引き締め予算で凍結されていた。これは1932年(昭和7年)12月に片町 - 四条畷間で実現している。そして電化の完成に伴い、片町線では電車が頻発運行されるようになり、起点や終点地の工事はおろか場所の確定すらできていなかった四条畷線の建設の意義は薄れ、また四条畷 - 寺川 - 瓢箪山 - 柏原間で大軌バスの運行を開始したこと、さらには競合線として免許を獲得した東大阪電鉄も、技術的に無理のある計画であったこと、また贈収賄が発覚(五私鉄疑獄事件の一つに数えられる)したことで事業が進まなかったこともあり、1934年(昭和9年)以降工事は凍結された。 この時、蒲生 - 寺川間9.1kmについての路盤はほぼ完成していた。大阪市ではこの路盤を産業道路(今の阪奈道路)に転用することを提案し、1937年(昭和12年)に大阪府と今福土地区画整理組合に用地は売却された。大軌では、1940年(昭和15年)から東野田四丁目(京橋駅東口) - 蒲生四丁目 - 住道大橋間で路線バスの運行を一部完成したその道路を用いて開始、大軌から関西急行鉄道(関急)に再編された1942年(昭和17年)5月に四条畷線の特許を失効させた。 なお、本計画の名残として開設されたバス路線はその後も近鉄バスが長年運行をしていたが(最盛期には阪奈道路経由で奈良や生駒山方面、大阪市内も梅田や天満橋駅などへ乗り入れ)、2017年3月末で大阪市内 - 大東市(住道駅に近い赤井)までの路線は休止となった。大阪市内区間については大阪シティバス36号系統(大阪駅 - 地下鉄門真南)がほぼ平行している。また、京橋から横堤(を経て鶴見緑地)までは地下鉄長堀鶴見緑地線が1990年に開業している。 「近鉄バス稲田営業所#阪奈生駒線・住道線・若江線」も参照
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