岡山県内での対応状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 05:55 UTC 版)
「日本のコンテナ輸送」の記事における「岡山県内での対応状況」の解説
2018年7月5日 ( 平成30年 ) から岡山県や広島県及び、山口県内の各地で発生した「平成30年7月豪雨」の影響により、三県内の山陽本線で複数個所において、線路喪失を含む大規模な輸送障害が三ヶ月以上にわたり発生した。 これに伴い、元々岡山県内の拠点となっている「JR貨物岡山(タ)」が今回の輸送障害区間では、事実上の東側の終着点駅となった。この影響で福山通運の30 ftコンテナのみを一列車貸切っている「福山レールエクスプレス号」積載したすべてのコンテナを始め、全国からの九州地区向けの大口宅配や冷凍などで大量に扱われていた20 ft及び、30 ftの大型コンテナをすべて「岡山(タ)」で臨時に取り扱うこととなった。「岡山(タ)」では、これらの大型コンテナを最優先輸送させるために、広島や山口へのトラック代行輸送する臨時のトラック便が県内外から一気に集中し、荷役能力の逼迫となってしまった。 また岡山県内の水島臨海鉄道の拠点コンテナ駅である 東水島駅への関東からの定期列車は、本来はこの「岡山(タ)」で一部のコンテナの取り卸と、機関車を付け替えてから東水島駅へ中継輸送していたので、この関東便に関してはさほど問題は無かったが、 通常の東水島駅から 岡山(タ)」で中継して九州向けのルートが絶たれてしまった。 この打開策として、東水島駅 ←→ 九州向けの入出荷ルートと、事実上 岡山(タ)」では大型コンテナ以外は取り扱いできなくなり、その煽りで近隣の「姫路貨物駅」や 神戸(タ)」での置き去り気味で滞留し続ける12 ft形5 tコンテナ ( 私有コンテナを除く ) の輸送を確保するために、中四国地区としては初めてとなる船舶を利用した災害時の鉄道代行輸送ルートとして、福岡県北九州港までの船舶輸送が始まった。 担当港は、東水島駅の最寄港となる「水島港」を利用すれば一番効率もよく、また駅から港までの輸送費も抑えられるが、当初予想されていた約四ヶ月もの期間を一貫して使用できる用地の確保する見通しがたたず、緊急暫定的処置として、初日の7月18日から約一週間程度の短期間を、地元の水島港 ( 実地港区名は不明 ) で取り扱うこととなった。 7月下旬からは、荷役埠頭敷地や荷役設備の受け入れ準備が整った、東水島駅から陸路で約30キロ離れた岡山市南区の「岡山港福島埠頭 (ゲートも無く出入り自由地区)」で、8月31日までの期限付きで着地港の変更無く水島港から引き継がれた。 更に9月1日からは、積み残しや陸路の輸送待ちで安全に夜間でも留置できる設備の確保先として、荷役埠頭がフェンスで完全に区画管理されて専用使用できる、陸路で約三キロ離れた河口対岸の岡山市東区にある「新岡山港高島埠頭」の一画が用意された。この三度目の移転先として、一連の代行輸送が最終日となる、9月28日の下り便の出航まで続いていた。 ウィキメディア・コモンズには、海上輸送される鉄道コンテナに関するメディアがあります。
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