小児急性白血病とは? わかりやすく解説

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小児急性白血病

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 04:37 UTC 版)

急性白血病」の記事における「小児急性白血病」の解説

急性リンパ性白血病 小児急性リンパ性白血病概ね80%以上が治癒されるとされている。成人発症例比べてフィラデルフィア染色体変異T細胞性の急性リンパ性白血病頻度少ないからと考えられている。JPLSGらによってプロトコール開発がされている。ALLの診断骨髄血の標本によってエステラーゼ染色陰性ペルオキシダーゼ染色陰性リンパ芽球が全有核細胞25%上で認められるときに診断されるB細胞性である場合表面マーカーCD19、HLA-DR陽性場合多く、この場合はpre-Bcellを由来としたcommon ALLとされる詳細下図にまとめる。 B細胞系の表面マーカー CD19またはCD7aまたはCD22のうち少なくとも2つ抗原発現している場合B細胞系と診断するカテゴリー表面マーカーpro-B ALL 他のB細胞マーカーを有さない(HLA-DR,TdT,CD34のみ) common ALL 上記加えCD10 pre-B ALL pro-B/common ALLのマーカー加えてcytoplasmic IgM mature ALL cytoplasmic/surface κあるいはλ T細胞系の表面マーカー cytoplasmic CD3が認められるT細胞系と診断するカテゴリー表面マーカーpro-T ALL CD7通常TdT,CD34,CD38を伴う) pre-T ALL 上記加えCD5 and/or CD2 and/or CD8 cortial ALL 全てのT cellマーカー加えCD1a mature ALL 全てのT cellマーカー加えmembrane CD3(CD1aは陰性重症度年齢末梢血白血球数PSL投与後の末梢血芽球数によって決定される初期評価B細胞性、T細胞性ともに同様に行いPSL7日間投与した後day8の末梢血芽球数によって、SR標準危険群)、HR中間危険群)、HEX(高危険群)、HEX-SCT(高危険群で造血幹細胞移植要する)に分けられる初期リスク分類 末梢血白血球数1~6歳7~9歳10~歳~20,000 SR HR HR 20,00050,000 HR HR HR 50,000100,000 HR HR HEX 100,000HEX HEX HEX 初期評価済んだ経静脈的にプレドニゾロン投与行いday8における末梢血芽球数によってリスク分類を行う。この場合T細胞性とnonT細胞性評価異なる。これはプレドニゾロン反応性評価するということである。 nonTcell 初期リスク末梢血芽球数0~999末梢血芽球1000SR SR HEX HR HR HEX HEX HEX HEX-SCT Tcell 初期リスク末梢血芽球数0~999末梢血芽球1000全て HEX HEX-SCT また特にT-ALL場合中枢神経病変評価が重要となる。 中枢神経系浸潤診断基準 髄液所見CNS-1 髄液中に芽球なし CNS-2 WBC<5/µLかつ芽球あり CNS-3 WBC<5/µLかつ芽球あり、またはWBC<5/µLで中枢神経症状画像所見がある場合 またT-ALLではday8にてHEXである場合全年齢において12Gyの全脳照射を行うことが多い。プロトコールに従って寛解導入療法強化療法維持療法を行う。小児ALLにおける寛解の定義はG-CSF投与なしで好中球が500/µL以上、血小板8以上、輸血依存性末梢血白血病細胞認めないという状態で白血病による臨床症状臨床所見消失し骨髄血において芽球が5%以下であり明らかな白血病細胞形態認められない時である。 急性骨髄性白血病 急性骨髄性白血病骨髄において全有核細胞数の20%以上が骨髄球もしくはt(8:21)(q22;q22)、inv(16)(p13;q22)、t(16;16)(p13;q22)の染色体異常認められたとき小児では急性骨髄性白血病定義される寛解導入療法後2で完全寛解となった後にリスク分類がされる分類内容リスク群(HRmonosomy 7、5q-、t(16;21)(p11;q22),Ph1,FLT3-itd陽性または寛解導入療法1終了後骨髄芽球数≧5%,または髄外浸潤残存認めるとき。 中リスク群(IRHRLR基準満たさないもの。 低リスク群 t(8:21)(q22;q22)またはinv(16)(p13;q22)またはt(16;16)(p13;q22)陽性かつ寛解療法1の後に骨髄芽球<5%、かつ髄外浸潤なし 小児急性骨髄性白血病完全寛解の定義はG-CSF投与48時間以上経過して好中球が500/µL以上であり、血小板輸血なく血小板75,000/µL以上、末梢血芽球認めない状態であり、白血病による臨床症状消失し髄液浸潤含めた臓器浸潤消失細胞密度成形性近く3系統前駆細胞適度に増殖しており、骨髄血に芽球が全有核細胞数の5%未満でありアウエル小体認めない、これらすべてを満たした時である。

※この「小児急性白血病」の解説は、「急性白血病」の解説の一部です。
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