寄生性
寄生性
寄生性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/20 22:42 UTC 版)
大部分の種はケカビ目の菌類に広く寄生する。多くの種はケカビ・クモノスカビなどを中心に、さまざまなケカビ類に寄生する。ただ一種、アオカビなど子嚢菌およびその系統のアナモルフ菌類に寄生するものが知られている (P. xenophila)。これはこの科を通じても唯一の例外である。 ケカビ目の中では、その宿主特異性はあまりなく、調べられている範囲では、若干の例外を除いて大抵のものに寄生して成長することが分かっている。一部のケカビでは成長がよくない場合があり、これはケカビの成長が早すぎてついて行けない場合もあると考えられる。 また、クサレケカビ科のものはほとんどが宿主とならないが、Micromucor に分けられる類は宿主として利用されていることが知られていた。この科のものは、現在ではケカビ目から外される傾向にあり、ただし Micromucor 類はウンベロプシスの名でケカビ目とされている現在の判断を先取りしたとも言える結果である。ただし、一部の種では真のクサレケカビ類を宿主とする例も知られる。 培養は、一般には宿主の菌類と共に培養する二員培養という手法を使う。まずエダカビの胞子を寒天培地に接種すると、胞子が発芽してわずかに菌糸をのばすので、これに宿主菌の菌糸が触れるようにしてやれば、菌糸は宿主菌糸にからみついて次第に成長を始める。標準的な宿主としては Cokeromyces が用いられ、多くの種はこれでよく成長する。純粋培養は行われていない。 なお、このカビは宿主が存在しなくても寒天培地上で胞子が発芽し、小型の胞子嚢柄を生じ、少数の胞子を形成することが知られている。しかしそれ以上成長しつづけることはなく、これは腐生菌として生育可能であることを意味するのではない。また、これによって形成された胞子は単独では発芽せず、宿主の菌類に触れて初めて発芽する。より広範囲で宿主を探すための適応と考えれば筋は通る。ハエカビなどにおいて胞子が発芽してさらに胞子を作り、それを射出するのと似ているとも言える。 上記のような性質は、近縁のハリサシカビもほぼ同様であるが、こちらの方が諸事ややアバウトな印象である。
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寄生性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/11 05:43 UTC 版)
自由生活のものもあるが、多くは寄生性であり、さまざまな生物に内部寄生する。いずれもその内部に菌体が増殖する型であり、細胞内寄生のものもあるが、細胞外に菌糸体があって特化した吸器を細胞内に送り込む型のものは存在しない。宿主の範囲はある程度は広いものもあるが、強い種特異性を示すものもある。この類の菌を用いた害虫防除が試みられた例もある。
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寄生性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/07 18:41 UTC 版)
ネコブカビ類はすべて絶対寄生性であるが、胞子を形成する際に細胞を殺すので、特に殺生性(Necrotrophic)と言われる。ネコブカビ類と宿主の間には、比較的明確な宿主特異性がある。この生物の分布は、ほぼ宿主の分布に依存している。宿主になるのは陸上の維管束植物と水草、それに卵菌類を含むストラメノパイルである。 維管束植物に寄生した場合、hypertroph あるいは hyperplasia と呼ばれる異常な膨大や細胞分裂が引き起こされ、維管束組織の分断が引き起こされる。また、ネコブカビ類が寄生すると花芽形成が抑制される場合がある。これは、花への栄養供給によって寄生体への栄養供給が減少することを避ける効果があるとも言われる。
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「寄生性」の例文・使い方・用例・文例
- いくつかの寄生性の、または病原性の小さなスピロヘータ
- プラスモディウム属の寄生性原生動物で、ヒトにマラリアをもたらす
- 魚の中では、ほぼ寄生性で、様々な病原体を含んでいる
- シロアシネズミ属のネズミに寄生性であり、人間を噛む
- 脊椎動物の腸の寄生性の虫、特に回虫、サナダムシ、および吸虫類
- インドネシアとマレーシアの寄生性の高木で、芳香性の木目の細かい黄色がかった心材は虫を寄せ付けない性質があり、例えば収納箱を作るのに使われる
- 葉緑素と葉のない寄生性の巻きつき草本の属;ネナシカズラ
- オレンジがかった黄色の茎に釣り鐘状の白い小さな花が密な房になっている、葉のない寄生性のつる植物で、茎はクローバーやアマに巻きつく
- 通常昆虫の体内で成長する、主に寄生性の下等菌
- トリコモナスという寄生性の原生動物
- ラフレシアは寄生性の植物だ。
寄生性と同じ種類の言葉
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