宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海
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2014年10月11日より全国順次イベント上映された総集編。シリーズ初の5.1chサラウンド対応となり、100カット以上のリテイク、加えてテレビシリーズでの第20話に当たる七色星団海戦に全25点の新規カットも存在する。 冒頭はメ2号作戦(第5、6話)から始まり、その後OPを挟んで第1話からの内容が始まる構成となっている。序盤はほぼヤマト側のみの内容だが、後半からガミラス側の内容も触れていくように転換していく。小野大輔による古代進視点でのナレーションと、桑島法子によるナレーションの2種類があり、場面によって使い分けられている。 本作にはまず森田繁が構成として参加が決まっており、その後に監督として加戸誉夫が参加した。加戸に総集編の話が行った時点で、第6話までの映像を粗編集した動画が森田によって作られていたという。用意されていた動画のテンポで作っていくと4時間になることから、前後編にする案も出したが、制作サイドから却下された。その後、全部入れるのは不可能と割り切り、物語の骨子だけを組み合わせて1時間40分にまとめ上げ、そこに肉付けしていく形になった。また、模索する段階でガミラス視点やユリーシャ視点でストーリーを進める案も考えたが、最終的にヤマト視点に落ち着いたという。 本作は総集編だが、2時間の1本の映画としての心づもりで手掛けたという。テレビシリーズは旧作のリメイクということから、冒頭を旧作と同じ入り方にして徐々にオリジナリティを出していく方法をとったが、約2時間の総集編ではその方法は無理と判断したうえ、単にテレビシリーズと比較するだけの視聴になるのを防ぐため、入り口をテレビシリーズとは異なるものにするという意図で冥王星沖海戦(第1話)から第7話あたりまでを大胆にカットし、ダイジェストとしてまとめることとなった。 当初、ナレーションには沖田十三(菅生隆之)を起用する考えもあったが、テレビシリーズとの差別化と若いファンへの訴えかけとして若者である古代(小野大輔)を起用することとなった。 なお、森田は本作が完成するまで旧作劇場版は見ないようにしていたが、最終的に完成したものを見比べて構成が似ていることに愕然としたという。 テレビシリーズの設定が細かかったこともあり、総集編である『追憶の航海』では因果関係の説明が省略されたことで、キャラクター間の関係やイベント間の関係が非常にわかりにくくなっている。 先行上映・テレビ放送版との差異は、第24話以降でヤマトの帰還時にスターシャが古代守を見送っていない、デスラーが襲来しない、雪が死なない、沖田の死をもってコスモリバースシステムが「起動」(テレビシリーズでは「再起動」)している、よって元々コアに古代守の魂は入っていないといった点である。
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