売上減少と経営再建
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1997年(平成9年)2月期には姫路店のみだったにもかかわらず売上高220億を超えていたが、かつて年商約180億だった加古川そごうを引継いだ加古川店を併せた売上で2008年(平成20年)2月期に約226億円にまで減少した。そこにリーマンショック以降の消費低迷が加わり、2009年(平成21年)2月期に約1.5億円の赤字に転落したため、宣伝広告費の削減などコストダウンに取り組み、2010年(平成22年)2月期には前期比約15%減の約180億円とさらに落ち込んでピークの半分以下となったものの黒字を確保したとしていた。 2010年(平成22年)には早期退職を30人募集したほか、姫路店でほぼ毎週休業日を設けるなど経費削減策を進めた。しかし、最終損益では2010年(平成22年)2月期から2014年(平成26年)2月期まで5期連続の赤字が続き、その結果債務超過に陥ることになり、負債総額は2014年(平成26年)11月末時点で約65億円に達した。 こうした経営状態の悪化を受け、2014年(平成26年)春から主要取引銀行などとの間で経営再建策の検討を進め、盛岡市の中三盛岡店跡をななっくとして再生させた投資ファンド「マイルストーンターンアラウンドマネジメント」に経営権を委譲して立て直しを図ることになった。 2014年(平成26年)12月4日に事業再生ADRを申請して受理されたことを発表、同月17日に第1回債権者会議を開催し、債権者である11の取引金融機関に事業再生計画案を提示して債権放棄などを求める協議を開始。2015年(平成27年)3月27日の債権者会議で債権者である11の取引金融機関全てが事業再生計画案を承認して債権放棄に応じることになったことから、「事業再生ADR」が成立した。 2015年(平成27年)4月16日に「マイルストーンターンアラウンドマネジメント」を引受先とする第三者割当増資を実施、同月20日に臨時株主総会を開催して同日付で、創業者一族の米田徳夫会長と米田譲社長が退任すると共に、「マイルストーンターンアラウンドマネジメント」の早瀬恵三社長が代表取締役に就任する形で経営陣を刷新、さらに創業者一族が保有する当社の親会社となっている持ち株会社「ヤマトヤシキリテイリング」の株式を全て投資ファンド「マイルストーンターンアラウンドマネジメント」に無償で譲渡し、同社の経営から離れることとなった。 一方で、屋号と従業員の雇用は現状を維持して姫路と加古川の両店舗ともに営業を継続すると共に、商品の納入業者からの仕入れ代金や一般顧客が積み立てている「友の会」の積立金を債権カットの対象としない方向で手続きが進められる見込みとなった。また同日付で、当社の従業員から執行役員を務めていた伊角賢一が代表権を持たないものの、取締役社長として日常業務遂行の責任者となると共に、上席執行役員を務めていた加古川店長の中村公則も取締役に就任した。
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