地域住民の苦情と在特会への抗議依頼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 19:07 UTC 版)
「京都朝鮮学校公園占用抗議事件」の記事における「地域住民の苦情と在特会への抗議依頼」の解説
安田浩一のネットと愛国によれば、勧進橋児童公園の近隣に建つマンションに事件の10年ほど前から住んでいる30代の会社員の男性は、公園を使用する初級学校関係者が無許可でバザーなどの営利行為を続けていることや、禁止されている火気を持ち込んで園内で焼肉パーティーを行い、その煙が周囲の住宅に流れてくること、行事のたびに公園周辺が違法駐車の車で一杯になること、公園で遊ぼうとした自分の子供が朝鮮学校の生徒に「じゃまだから出て行け」と脅される事件があったことなどから警察への取り締まりの依頼や、行政への指導を要請したが動いてもらえず、状況は全く変わらなかった。男性は過去に在日朝鮮人集住地域で暮らしていた際、在日朝鮮人に嫌がらせを受けたことなどがあったために危険を感じ、自分で朝鮮学校に抗議に行くことも難しいと考え、今度は過激な行動を起こしてくれるような団体をインターネットで探し始めた。その際に在日朝鮮人に対する糾弾活動を盛んに行う在特会の存在を知った男性は、公園不正使用の実態や公園内における違法駐車車両の写真をメールで送付し、初級学校への抗議を依頼した。 この男性は、事件後の安田の取材に対して「誰も住民のために動いてくれる機関がないなかで、在特会だけが立ち上がってくれたんです」「自分以外にも在特会に感謝している住人はたくさんいると思いますよ。たしかに在特会は少し荒っぽいところがあるけれど、彼らの主張は僕らの心の叫びでもあるんです」と答えている。 京都地裁判決によれば、次の経緯を経ている。 2009年5月頃から、京都市に対し複数の近隣住民から朝鮮学校の公園の使用に関するもの、住民の公園使用の際に朝鮮学校側と言い争いになったなどの苦情が寄せられ始め、これに対し市担当者は、朝鮮学校に対しサッカーゴールや朝礼台などを撤去するよう指導。校長はこれまでの経緯からこれまで通りの本件学校による公園使用を黙認することを求めすぐには撤去に応じなかったが、最終的に2010年1月末までに撤去を約束した。 その後、朝鮮学校は2009年8月8日に京都市から許可を得ることなく本件公園で祭りを行い、その際の喧騒や違法駐車、火気を使用したことについて、さらに、近隣住民から京都市に苦情が寄せられた。市担当者は、朝鮮学校に対し今後は公園の使用許可を得る、火気を使わないよう指導。しかし、朝鮮学校は、同年10月4日にも市から許可を得ることなく公園で運動会を行い、これに対しても違法駐車や放送の音量、また酒類の販売や飲酒がされていたことについて近隣住民から苦情が寄せられた。市担当者は、その後、同年11月にも公園で朝鮮学校のための資金調達のための即売会を予定していることを知り、朝鮮学校に対し、近隣住民の理解が得られるような本件公園の使用にとどめるよう指導した。そこで、上記即売会では、父兄の会により交通整理が行われ、また、公園内での飲酒、喫煙、火気使用をしないよう呼びかけも行われた。 しかし同年11月13日、在特会関西支部宛てに本件学校の近隣住民から朝鮮学校が本件公園を校庭として使用し、無許可で即売会も行っており、近隣住民が迷惑しているとのメールが送られ、在特会側は色々確認した上で、12月初めに攻撃しようと考えておりますと返信した。
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