国鉄キハ40000形気動車
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国鉄キハ40000形気動車(こくてつキハ40000がたきどうしゃ)は、昭和時代初期に日本国有鉄道の前身である鉄道省が開発した機械式ガソリン動車である。
注釈
- ^ もっとも私鉄各社で試みられていた、台車の心皿を動軸寄りにずらした偏心台車やローラーチェーンによる1台車2軸駆動などといった貧弱な機関出力の有効活用を図る設計は、本形式では一切取り入れられていない。
- ^ 川崎車輌による初号車であるキハ40015については、メーカー公式写真と1934年(昭和9年)7月に西成線で撮影された写真で、ラジエターが床下装備であったことが確認できる。
- ^ 少なくとも新造直後の1934年(昭和9年)7月に大阪駅で撮影された西成線(桜島線の前身)用キハ40018と同じく1934年(昭和9年)7月から9月にかけての山陽本線運用時に須磨付近で撮影されたキハ40019(鉄道史資料保存会会報 鉄道史料第98号P69掲載の「阪神間省線電車開通記念絵葉書」による)では妻面上部にラジエーターが装着されている。このことから、本形式については製造後極めて早い時点で高負荷時のエンジンの冷却効率が問題視されていたことがわかる。しかも、山岳線とは無関係の運用に充当されていた車両についても仕様変更が実施されていることから、この改修は全車に波及していた可能性が高い。
- ^ 前述の中川浩一(1965)文献では、1935年(昭和10年)に伊藤東作が「鉄道趣味」誌第23号に記述した「早春の譜-上野より上野ゆき」での記述で、磐越西線の平坦区間においてキハ40000が雑形ボギー客車ホハ2300形1両を牽引して運転されていたという実見例を示している。
出典
- ^ 岡田誠一『キハ41000とその一族』2022年(原著1999年)、p.16
- ^ 岡田誠一『キハ41000とその一族』2022年(原著1999年)、p.19
- ^ 鉄道時報編輯局『最新工学宝典 第4版』鉄道時報局、1937年 (昭和12年) 。 p.1130「二軸臺車(客貨車及び電車)種別表」
- ^ 日本車両鉄道同好部・鉄道史資料保存会 編集『日車の車輛史 国鉄編上』鉄道史資料保存会、1998年、ISBN 4-88540-102-X、p.116。
- ^ 『鉄道ピクトリアル』177号 1965年11月 p20-26。
- ^ a b 岡田誠一『キハ41000とその一族』2022年(原著1999年)、p.17
- ^ 1938年(昭和13年)4両、1941年(昭和16年)5両、1942年(昭和17年)6両 岡田誠一『キハ41000とその一族(上)』ネコ・パブリッシング、1999年、13頁
- ^ a b c 岡田健太郎『撫順電鉄 撫順鉱業集団運輸部 -満鉄ジテとその一族-』2017年
- ^ 中国鉄路客車図鑑 車両解説 旧満鉄系普通車, 不思議な転轍機
- ^ a b c d 岡田誠一『キハ41000とその一族』2022年(原著1999年)、p.60
- ^ a b 岡田誠一『キハ41000とその一族』2022年(原著1999年)、p.61
- ^ a b c 岡田誠一『キハ41000とその一族』2022年(原著1999年)、p.70
- ^ a b c d 岡田誠一『キハ41000とその一族』2022年(原著1999年)、p.78
- ^ a b c 岡田誠一『キハ41000とその一族』2022年(原著1999年)、p.84
- ^ a b c d e f g h i 岡田誠一『キハ41000とその一族』2022年(原著1999年)、p.90
- 1 国鉄キハ40000形気動車とは
- 2 国鉄キハ40000形気動車の概要
- 3 概要
- 4 使用実績
- 5 私鉄払い下げ車
- 6 脚注
固有名詞の分類
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