吉田寮食堂問題とは? わかりやすく解説

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吉田寮食堂問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 05:25 UTC 版)

京都大学吉田寮」の記事における「吉田寮食堂問題」の解説

2012年4月19日赤松明彦副学長は「吉田寮食堂取り壊し代替スペース建設」「吉田寮A棟建設」「これに関する吉田寮自治会との交渉打ち切り」を吉田寮自治会通知した吉田寮自治会食堂利用者は「当事者意見無視した一方的な決定であり容認できない」と反発大学当局決定撤回再度交渉求めた大学当局当初交渉拒否していたものの、非難の声が高まるにつれて23日に「吉田寮食堂取り壊しに関する説明会」を開いた説明会には吉田寮熊野寮寮生食堂関係者大勢詰めかけた。 この説明会において、赤松副学長は「寮食堂取り壊し2014年3月までA棟建設し、ついで2016年秋までに現寮を取り壊してB棟建設する計画提示し、「吉田南再整備計画予算第2期目標中期計画間内消化する必要があり、その選択寮生の安全を守るために最善の策である」「A棟には十分な定員確保し寮の収容人員不足を解消したい」「A棟建設決定することで、現吉田寮老朽化について議論でき、寮生の安全の早期確保にもつながる」と主張し寮生自治否定するものではないと理解求めた一方吉田寮自治会側は、大学側決定批判し決定撤回要求した上で食堂現棟補修ならびに焼け跡のみを敷地とするA棟建設案を対案として提出した吉田寮側は「大学側主張する建て替え計画そもそも第2期中期計画期限2016年3月間に合わない」「しかし自治会側の提案する補修案を採用すれば工期大幅に短縮され第2期中期計画の期間中工事完了する公算大きい」「自治会側は寮食堂現棟補修してA棟建てた場合でも大学側主張する十分な定員確保できる案を提示しており、大学側がこの案を無視しているのは納得がいかない」「吉田寮老朽化対策補修解決できる問題であり、むしろ補修をした方が早急に問題解決できる」と主張大学側プランへの疑問点自治会プラン利点挙げて副学長らを追求した。 さらに、説明会参加者一人建築家山根芳洋は「京都大学学生寄宿舎吉田寮食堂建築物調査実測によるその京都大学内で最古建築物である実証京大最古建築施設―」と題した論文配布し寮食堂に関する知られざる事実明らかにした。2012年当時寮食堂現棟同じく1913年竣工した考えられていた。ところが、山根吉田寮自治会依頼寮食堂調査したところ、寮食堂1889年7月第三高等中学校寄宿舎食堂として竣工し1897年からは京都帝国大学旧寄宿舎食堂として使用され1913年旧寄宿舎の閉寮と新寄宿舎吉田寮)の開寮に合わせて現在の場所に移築されたことが分かった。つまり、寮食堂第三高等中学校数少ない大学建築遺構で、京大最古大学建築物だったのであるその上で山根は「吉田寮食堂堅実な構成意匠をみせて、京大において最も古く、また焼失した本校同一意匠をもっている。また食堂は最も重要な中央軸線にあった重要施設であり、京大起源を最もよく示している建築と言へ、歴史的価値高く、また文化史的、建築的価値きわめて高い重要建築物である。この認識共有するならば、吉田寮食堂国の重要文化財となるであろう。(中略焚書等しき行為無きものと信じる」と主張した吉田寮側の批判説得、そして山根発見おかげで赤松副学長食堂取り壊し撤回し食堂補修そして焼け跡へのA棟建設受け入れた

※この「吉田寮食堂問題」の解説は、「京都大学吉田寮」の解説の一部です。
「吉田寮食堂問題」を含む「京都大学吉田寮」の記事については、「京都大学吉田寮」の概要を参照ください。

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