各時代ごとの特徴的な船舶の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:37 UTC 版)
「船」の記事における「各時代ごとの特徴的な船舶の分類」の解説
船舶の歴史を扱う場合に、しばしば、ある時代、ある地域に一般的であったり、大量に製造された船のタイプを指すための分類名が登場する。すべての船舶を網羅的に分類するためのものではなく、特徴的なタイプを分類したものであるが、これも分類の一種であるので、それもここで紹介する。 ガレー : 主な推力に人力によるオール(櫓)を用いた大型船トライリーム : 三橈漕船(さんどうそうせん)、両舷に三段のオールの漕ぎ口があるガレー船 クナール : バイキングの用いた船 ロングシップ : バイキングの用いた大型船 ビランダー(en:Bilander) : オランダやエリザベス1世時代のイギリスで用いられた、2本マストでメインマストにラテンセイルおよび横帆(角帆)も備えた小型商船 キャラベル(Caravel) : 15世紀ころのポルトガルやスペインで愛用された、ラテンセイル(三角帆)だけを用い2~3本程度のマストを持つ小型帆船 キャラック(Carrack) : 北欧のコグと南欧のキャラベル、両方の長所を取り入れ15世紀に地中海で開発され大航海時代に用いられた大型武装商船 ガレオン(ガリオン、ガリオン船) : キャラックから派生した、16世紀半ば〜18世紀ごろのスペインなどの軍用・貿易用大型帆船 フリゲート : 帆船時代には哨戒や護衛のための帆走快速軍艦を指し、第二次世界大戦期にはイギリス海軍の航洋護衛艦を指すようになった用語。 マン・オブ・ウォー(man-of-war) : 武装帆船を(漠然と)指すための、16~19世紀のイギリス海軍における表現。(人力でオールを漕いで進むガレーと対比して用いた表現) 戦列艦 : 17~19世紀の、多数の砲門を備え一定以上の速力・旋回力・耐久力を持つ、艦隊が一列になって戦うための、大型軍用帆船 クリッパー : 19世紀に発展した、アジア産物をヨーロッパへすばやく輸送するための、速度最重視の高速帆船、快速帆船、スキッパー級帆船。(後に、高速ヨットも指すようにもなった。) 汽船・蒸気船 : 推力の動力として蒸気機関を用いた船を指すが、現代では外輪船等の旧式の蒸気船を指すことが多い。 Uボート:第一次世界大戦~第二次世界大戦時のドイツが用いた潜水艦 Qシップ(Qボート) : 第一次大戦中に英国が建造した、ドイツ軍Uボート対策の艦 リバティシップ : 第二次大戦中に大量建造された貨物船。仕様を標準化し、建造期間が短かった。ビクトリーシップ : 第二次世界大戦中のリバティシップを改良して建造された高速性の優れたビクトリーの名を付けた貨物船の種類。
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